安川電機、米国で1億8,000万ドル投資、産業用ロボット製造へ

 (株)安川電機(本社:福岡県北九州市、小川昌寛代表)はこのほど、アメリカ統括会社、Yaskawa America Inc.(本社:イリノイ州ワキガン市、取締役会長兼社長Michael Knapek)を通じて、今後8~10年間で約1億8,000万ドルを投資し、ウィスコンシン州フランクリン市に新たな本社・生産拠点を設立すると発表した。新キャンパスの面積は約7万4,000m2

 フランクリン市の現施設を拡張し、イリノイ州ワキガンにある本社機能と研修施設をフランクリン市へ移転する。また、これまでも米国で部品やモジュールの生産を行ってきたが、新拠点では産業用ロボット(一般向けおよび半導体製造装置向けマニピュレータ)の製造も開始する。ほかにラボ棟などを設置する。

 700人以上の高給新規雇用を創出する見込みという。現地で開催された発表式典にはウィスコンシン州のトニー・エバース知事が出席し、同州経済開発公社(WEDC)を通じて安川に最大1,800万ドルの税額控除の供与を承認することを発表した。これは創出する雇用数や設備投資額などの実績に基づいて実際の控除額が決定される仕組み。

 安川は今回の投資について、「米国国内でのデータセンターをはじめとしたインフラ投資、ならびに半導体やロジスティクスなど、幅広い分野での需要の拡大が今後も見込まれる」「インフレや人件費の高騰などを背景に、自国生産の強化を基本とした製造業の回帰の動きもあり、生産現場における自動化・省力化に対する設備投資の需要が急速に高まっている」として、そうした旺盛な設備投資の需要に柔軟に対応するためとしている。

【茅野雅弘】

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