(株)CONIQ
「大きな福祉のまちづくり」をコンセプトとして掲げ、建設事業のほか福祉施設運営事業などを展開してきた(株)スエナガ。10周年を迎え、新たなステージへの挑戦、進化を図ることを狙いに6月2日、「(株)CONIQ(コニック)」へと社名変更し、新たなスタートを切った。
福祉を運営する建設会社
(株)スエナガは2014年7月に設立。以降、賃貸マンションや病院・クリニック、福祉施設、注文住宅など幅広い顧客ニーズに対応してきた。20年からは福祉施設の自社運営事業にも着手し、「福祉を運営する建設会社」として幅広く認知されるようになり、今に至っている。
運営する福祉施設については、障がい者向け福祉施設「YOKATOKO」(11カ所)や、多機能型事業所「シンフォニー」などがあり、地域における福祉環境の充実に貢献してきた。
10周年を迎えた同社では、次の20年、30年を見据え、従来とは異なる企業イメージを示す必要があると判断。同社代表の出口洋一氏は「新たな挑戦と進化を図ることを狙いに社名変更を決断しました」と語る。

新社名・CONIQは社内公募の結果、若い女性社員の案が採用されたものだ。新社名は、同社が重要視する価値観と未来へのビジョンに合致し、かつ覚えやすく、現在の事業内容に偏らず今後の新たな事業展開にも相応しい名称として評価された。社名を構成するアルファベットは、それぞれ「C」が「Connect(つながり)」、「O」が「Originality(独創性)」、「N」が「Network(ネットワーク)」、「I」が「Identity(独自性)」、「Q」が「Quality(品質)」を意味している。
さらに同社が新たな挑戦の1つとして打ち出しすのが、新ブランドとして位置づける、木造3階建賃貸住宅「Brarm(ブラーム)」の建設事業だ。これまで3階建建築物で一般的だった鉄骨造やRC造は、大量の温暖化ガスを排出することが課題だったが、木造は再生可能な木を主要構造材とするため脱炭素効果が高い。
この取り組みは脱炭素社会の実現や、SDGsの動きに貢献する挑戦なのだ。また、空き家や空き室の増加が社会問題となるなかで、高級感のあるファミリータイプの賃貸住宅とすることで、これらの社会課題の解決や、オーナーの長期安定経営の実現を目指す。
幅広い人を巻き込む動画コンテストの開催

「第2回動画コンテスト」のプレゼンと表彰式の様子
同社はこれまでにも新ステージに向けた挑戦と進化を実現するべく布石を打ってきた。その代表的な事例が、毎年の恒例となった「動画コンテスト」の開催である。
23年から、次世代を担う学生に福祉について考える場を提供する目的で実施。24年に行われた第2回コンテストでは、全国から約380人、約160チームの高校、大学、専門学校の学生が参加するなど、年々規模を拡大させている。
今年もコンテストが開催され、10月11日に本戦のプレゼンテーションと表彰式をアクロス福岡4階の国際会議場(福岡市中央区)で開催する予定だ。このコンテストの企画や運営によって、社員の成長を促し、さらに学校関係者や福岡市など自治体との関係を深めるなどの成果も得ていることも付記しておきたい。
ちなみに、5月末以降、社名変更を告知する新テレビCMが放送され、それは思わず口ずさみたくなる、消費者に親しみやすい内容となっている。実はこれも、社内の人材が制作したものだ。新社名の選定や新CMにまつわるエピソードは、社員育成の手法が高い効果を上げる、新たなステージにあることを表している。同社が目指す挑戦と進化の行く先が非常に楽しみだ。

【田中直輝】
<COMPANY INFORMATION>
(株)CONIQ
代 表:出口洋一
所在地:福岡市城南区堤1-13-30
設 立:2015年1月
資本金:3,700万円
TEL:092-874-4545
URL:https://coniq.jp