SDHの須見一容疑者が逮捕 フィリピンをめぐる巨額金融商品事件 170億円超か
国に登録せずに外国社債の購入を勧誘したとして、フィリピンに拠点を置くS DIVISION HOLDINGS(以下、SDH)の実質的経営者・須見一容疑者(45)が、金融商品取引法違反の容疑で警視庁生活経済課に逮捕された。

ほかに逮捕されたのは、SDHの元社長・池田葵容疑者(38)、金融商品を仲介していたDzeroの実質的経営者・橋本とよみ容疑者(44)、(株)ゼロマネジメント(名古屋市中村区)の代表・今井崇浩(本名:チョン・スンホ)容疑者(42)ら9人。
9人は2021年6月~23年2月にかけて、男女9人に対して、SDHの外国社債を国に登録せずに勧誘した疑いがもたれている。違法に集めた金は170億円超にのぼるとみられる。
SDHの問題については当社で23年から関連情報の報道を行ってきた。以下の記事では須見容疑者のやり口の一端が垣間見える。
既報『【まるの会・一條氏のコンサル資質に疑義(18)】SDH社問題 一條氏と須見氏の対立? 分断された投資家たち』
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企業情報ページ「(株)STEPCAPITALMANAGEMENT」
橋本容疑者はセミナーで子育て女性をターゲットに
同じく逮捕された橋本容疑者は、代理店として東京、大阪、名古屋、福岡などでセミナーを開きSDHの社債などへの出資を呼びかけていた。
被害にあった出資者によると、橋本容疑者はSNS上で優雅な生活をアピールしつつ、出資者に対して安心して投資を行うように呼び掛けており、橋本容疑者やその他のスタッフらのSNS投稿を通して、マネースクールへ勧誘されていた。
マネースクールでは元東京国税局勤務という肩書のゲスト講師を招くなどして信用させており、多数の人がマネースクールで社債を購入していたという。被害にあったのは、橋本容疑者らと同じく、主に子育て世代の女性であり、育児と仕事の両立に悩んで収入源の確保を模索している人や、子どもの将来のために資産形成を検討している女性が多かったという。なお、日常的なやりとりはLINEで行われ、突然連絡が取れなくなったという。
【寺村朋輝】