二場元ガバナーの権勢の栄枯盛衰物語(8)~2リジョンから6リジョン独立へ

世界的な奉仕団体である『ライオンズクラブ』。その慈善運動は社会的に広く認知されている。ところがライオンズクラブの複数の会員から「福岡地区=337-A地区には問題がある」との情報が入ってきた。本来国際奉仕団体としての活動は名誉栄達ではなく、純粋な社会貢献にある。

ライオンズ国際協会337-A地区元ガバナー
二場安之氏

2リジョンから6リジョン独立

 ライオンズクラブが全国的にも会員数が減少傾向にあることは以前に書いた通りだが、それでも福岡県のライオンズクラブ「337-A」地区(長崎県の一部含む)は活動が活発であり、福岡都市圏に関しては現在、2・4・6の3つのリジョン(R)があり、51クラブが活動している。

 実は、6リジョンは2022年7月発足で比較的新しく発足したリジョンであった。6リジョンは2リジョンにおける向井元ガバナーや二場氏の専横的な運営に反発したクラブが、分離独立したものであることは間違いない。

 ただ6リジョンの複数の関係者に話を聞くと「全員が全員事情を知っているわけではない」が、「国際協会への紛争申し立てなど手順を踏んできた」という。元2リジョンのRCも務めたAは「ゾーン編成のことや恣意的なルールの変更など、もう一緒にやっていけなかった」と語った。

 Aは淡々とした語り口調だったが、2リジョンの運営に関しては「もう我慢ならんかった」といった思いが感じられた。

ガバナーに提出された設立趣意書

 ここで、当時のガバナーである古川隆氏あてに提出されたリジョン(R)設立趣意書を紹介したい。6リジョンの新設の理由は次の通りである。

(1)R内のクラブ数の適正化

 ライオンズクラブ地区会則によると、「地区キャビネットの承認があり、かつクラブ、地区、国際協会にとって最善である場合に、地区ガバナーは、RおよびZを変更することができる。地区は、16以下10以上のクラブをもつRに分ける」とされている。現在の337-A地区2Rには29クラブがあり、クラブ数では地区内最大となっている。また、全国の準地区各Rと比較しても、突出してクラブ数が多くなっている。Rの目的とされる弱体クラブの強化やクラブの運営適正化を効果的に行うために、Rを分割し、コミュニティをコンパクトにすることにより、これまで以上にそれぞれのR内やクラブ運営化に努めることが、337-A地区全体に好影響をもたらすものと考える。

(2)クラブ間の調和を図り、楽しい活動で会員数増加を見込む

 ここ数年2Rは、クラブ数が多いことも影響しているなか、Zの再編成やRCなどの人事について、残念ながらZやクラブの意向が反映されていないと感じることがあった。また、全国的な傾向だが、2Rも会員の減少に歯止めがかからず、2015年6月末に正会員1,039名だったが、16年6月末994名(前年比45名減)、17年6月末903名(同91名減)、18年6月末847名(同56名減)、19年6月末825名(同22名減)、20年6月末777名(同48名減)、そして21年6月末には710名(同67名減)となった。7年間で計329名という大幅な減少となった。このような会員数減少にともない、クラブやRの合併などの対応も考えられるが、このような危機的な状況に直面しているなか、これまでとは違った新たな切り口で会員数の減少に歯止めをかけ、また、正会員数の純増にチャレンジしたいと考える。

 以上が6リジョン発足の経緯と趣旨であるが、「Zの再編成やRCなどの人事について、残念ながらZやクラブの意向が反映されていないと感じることがあった」と明記されていることが重要な点だ。

 会員数の減少などを中心に述べているが、(7)で取り上げた向井健次元ガバナーや、その側近たる二場氏主導による「地区の改革」と称したゾーン(Z)編成をめぐって異論があったことが推察される。しかし、分離独立を決断したのは相応の覚悟と意思がなければできない。

 6リジョン関係者は「古川氏も結局は二場氏に取り込まれていた」と述べたが、二場氏は組織内の主要な人をうまく巻き込んでいく力がある。人の情熱の前に規約や慣習は、いとも簡単に押し切られてしまう。今の政治をみているようだ。次回、趣意書ではわからない6リジョンが発足に至った内情を紹介したい。

(つづく)

【近藤将勝】

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