日経平均株価~1勝8敗の負け越し
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15日の東京株式市場の日経平均株価は、前日比▲93円84銭の1万7,147円84銭で取引を終えた。昨年末から▲1,886円60銭(▲9.91%)と大幅な下げとなっている。
日経平均株価は、大発会の1月4日から12日まで6日間連続の下げとなったが、13日は前日比+496円67銭と大幅に値を上げ、反転攻勢の動きが期待されていた。しかし、翌14日は上海株をめぐる警戒感や原油先物相場(WTI)の下げが止まらなかったことから、再び幅広い銘柄で売りが膨らみ、前日比▲474円68銭と目が離せない状況となっている。一方、15日の上海市場の上海総合指数も、終値は前日比▲106.68の2,900.97となった。同指数は2014年12月末(終値)には3,234.68をつけ3,000台に突入し、15年5月末には4,611.74とピークを迎えた。以後は中国経済の減速が懸念されたものの、15年12月末は3,539.18と何とか3,000台半ばをキープしていた。しかし、今年に入り、サーキットブレーカー制度が導入されたのがかえって裏目となった。サーキットブレーカーは停止となったものの、昨年末からわずか9営業日で一気に▲638.21(▲18.03%)と、大波乱の幕開けとなっている。
麻生太郎財務・金融相は12日朝の閣議後の記者会見で、11日の上海総合指数が5%超の大幅安となったことに対して、「日本企業のファンダメンタルズは全然悪くない。上海株の話は前から出ている。(金融当局は)買い支えもしてるだろうし、中国もソフトランディングを目指すと言っている」と語っていたが、相場は逆の動きをしているようだ。
また、15日のニューヨーク市場のダウ平均株価も、WTIが一時30ドル割れしたことが嫌気され、前日比▲390.97の15,988ドル8セントと16,000ドルを割り込んだ。昨年末からの下げは▲1,436ドル95セント(▲8.25%)となっている。1970年代に起こった第一次、第二次オイルショックは原油高騰が要因だったが、第三次オイルショック(?)は、逆に原油安が要因ということになるのかもしれない。
日本のファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)は悪くないのに、なぜ株価は下がり続けるのだろうか。今月10日から大相撲初場所が両国国技館で行われているが、日経平均株価は大発会からすでに1勝8敗で負け越しが決定。上海総合指数とダウ平均株価も4勝5敗と、厳しい戦いとなっている。
中国経済の減速から端を発した世界同時株安。昨年の大納会からわずか半月余りで約10%も下落した日経平均。多くの個人投資家にとって、テレビから流れるNISAの広告は空しく聞こえる。今月3日、安倍晋三総理は年頭会見を行い、「内政においても外交においても、本年は挑戦、挑戦、そして挑戦あるのみ。未来へと果敢に挑戦する1年とする」と抱負を語った。
日経平均株価が再び上昇軌道に乗るかどうかは、ひとえに安倍政権が掲げる『新三本の矢』の成否次第と言えそうだ。【北山 譲】
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