2027年1月24日投開票の筑紫野市長選挙に向け、同市議会議員・前田倫宏氏(37)が、11月6日、筑紫野市役所で記者会見を開き、立候補を表明した。前田氏は19年4月の市議選で初当選し、現在2期目。市民の声を政策に反映させることや、将来世代を見据えたまちづくりを立候補の理由に挙げた。企業誘致による雇用創出や税収確保、都市基盤の整備などを進める方針を示した。
市議2期の経験を市政運営に
前田氏は立候補を決めた理由として、市民の声を迅速かつ確実に政策へ反映させること、10年、20年先を見据えたまちづくり、次世代に誇れる筑紫野市を引き継ぐことの3点を挙げた。
市議として約8年間、通学路の安全対策や子育て環境の充実、公共施設の改善などに取り組んできたと説明。「これまでの経験を生かし、今度は自らが市政の先頭に立ち、責任をもって政策を実現していきたい」と述べた。立候補については、今年夏ごろから検討を始め、10月下旬に決断したという。現職の平井一三市長が次期市長選への不出馬を表明する前から、出馬を考えていたことも明らかにした。
前田氏は筑紫野市について、交通利便性や自然環境、歴史・文化などに恵まれる一方、少子高齢化や公共施設の老朽化、地域コミュニティの担い手不足などの課題を抱えていると指摘。子育てや教育、福祉への投資に加え、企業誘致や地域経済の活性化によって雇用と税収を生み出し、将来世代に過度な負担を残さない市政運営を目指す考えを示した。
総合体育館の建設計画は慎重に検討
市政運営では「育てる」「支える」「賑わう」「守る」「創る」の5つを政策の柱に掲げた。子育て支援では保育料や学校給食などの経済的負担軽減、子ども医療費助成の拡充、児童館整備、不登校支援などに取り組む方針。産業分野では企業誘致による雇用創出や地元企業、農業への支援、観光振興などを挙げた。
また、道路や駅周辺の整備、公共施設の適正管理、ふるさと納税などによる自主財源の確保を進め、持続可能な財政運営を目指すとした。
記者会見で質問が集中したのが、現市政で検討が進む総合体育館の建設計画だ。前田氏は体育館整備の必要性には理解を示しながらも、現在検討されている建設候補地については慎重な姿勢を示した。
候補地は福祉関連施設が集まる区域にあり、立体駐車場の整備も計画されているという。前田氏は施設利用者の安全性や交通環境、市民の利便性などを考慮する必要があると指摘。「もう少し議論を重ねて進めていきたい」と述べ、市有地や県有地を含めた候補地の検討を続ける考えを示した。建設に際しては、市民の負担を抑えるための財源確保も重視する。

駅周辺整備や地域課題の解決へ
都市基盤整備では、西鉄朝倉街道駅周辺の安全対策やJR二日市駅の自由通路整備などを課題に挙げた。JR二日市駅では西口改札口が整備されたものの、自由通路の実現には至っていないとし、引き続き取り組む方針を示した。
また、二日市北コミュニティセンター施設整備については、候補地の取得が進んでいないことを課題とし、県との連携を図りながら整備を進めたいと説明した。民間事業者によるJT跡地開発についても、市として連携し、地域全体のまちづくりにつなげる考えを示した。
このほか、二日市地区の浸水対策や国道3号バイパスの安全対策、中山間地域の振興など、地域ごとに異なる課題への対応も重視する。
現職の平井市長による4年間の市政については、財政運営が安定していることや、スポーツ施設整備に向けた基本構想の策定などを評価。一方で、駅周辺整備をはじめ、なお多くの課題が残っているとの認識を示した。
前田氏は無所属で立候補する方針で、現時点では政党からの推薦を求める考えはないという。
【内山義之】









