山笠東流疑惑「事実なら監査必要」~福岡市観光振興課
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700年以上の歴史を有する福岡市の伝統行事「博多祇園山笠」。その流の1つである「東流」で、一部の幹部の手による巨額の簿外金が存在することや不正会計処理が行われていたことが発覚したと、福岡のニュースサイト「HUNTER」が報じている。
福岡市は毎年、祭り振興事業補助金として、7団体に計5,820万円を補助している。その額の約半分を占める2,700万円が博多祇園山笠振興会に交付されている。同振興会から、各流に補助が配分されるかたちだ。同補助金の担当課である福岡市観光振興課を取材した。
流は全部で17あり、それぞれが山を建築製作する。山には舁き山と飾り山と2種類があるが、すべてが双方の山を製作するわけではない。現在、舁き山を作るのは7流、飾り山を作るのは13流。両方製作するのは、3流のみである。そのひとつが、東流である。市は山の製作にあたり、舁き山に225万円、飾り山に90万円を助成している。つまり、東流には315万円が補助されている。東流の決算報告書の収入欄には、助成金315万円との記載が確認できた。
市の観光振興課は「山の製作費だけで1,000万円以上になるものもある。金額は流によって、まちまち。市としては、助成金が適正に山の製作費に充てられているかどうか、各流の決算報告書を提出してもらい、チェックしている。その際、山の製作に関する領収書は目視するが、添付する義務は課していない。」という。
さらに今回報告書に記載がなかったとされる企業協賛金については、「各流とも、決まった金額ではない。あるところもあれば、ないところもある。額も大小様々。」と話す。各流の決算報告書を並べて、見比べても不正はなかなか見抜けそうにない。
今後の対応について、同課は「不正会計が事実なら、監査およびチェック体制を強化する必要がある」と話している。具体的な対策は示されなかったが、当然行われるべき、領収書の添付や銀行通帳記録の開示も実施していくべきだろう。
【特別取材班】
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