2024年12月22日( 日 )

疑惑発覚の博多祇園山笠「東流」 代表者は山笠関連工事に従事

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sora 700年以上の歴史を有する福岡市の伝統行事「博多祇園山笠」。その流の1つである「東流」で、一部の幹部の手による巨額の簿外金が存在することや不正会計処理が行われていたことが発覚したと、福岡のニュースサイト「HUNTER」が報じている。

 NETIBでは、渦中の代表者を追った。東流の代表者は、(有)梅熊組(本社:博多区上呉服町、梅津竜次代表)の取締役である梅津恭二氏。東流の会計処理をめぐって、疑惑が発覚しているのは既報の通り。さらに、同社が博多祇園山笠の「山笠」建築に従事していることが判明した。

 同社は昭和初めに創業された、とび・土木工事業者。ここ数年は毎年、千代流運営委員会より「博多山笠飾り山小屋仮設工事」を受注している。一部下請工事も含め、年間約600万円~700万円ほどの完工高となっている。

 2015年3月期の同社の売上高は約4,200万円に対し、営業損益段階で約830万円の赤字、最終赤字もほぼ同額となっている。財務状況を見れば、15年3月期末時点で約3,550万円の債務超過状態。苦しい経営が続いている。

 資材や人件費の高騰もありながら、前述の山笠関連工事については毎年ほぼ定額で受注している。当該工事での採算は推し量ることしかできないが、赤字工事だった可能性もある。不正会計の理由は、その赤字補てんであったとも考えられる。

【特別取材班】

▼関連リンク
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