2024年12月23日( 月 )

100年企業の一員として新たな進化を

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(株)松本組 代表取締役社長 松本 優三

地場業界の先駆者

(株)松本組 松本 優三 代表取締役社長<

(株)松本組 松本 優三 代表取締役社長

 1916年の創業以来、土木業を中心に地場総合建設業の雄として、業界を牽引する(株)松本組。今年の2016年には創業100年を迎える、地場業界屈指の老舗である。

 同社の事業は、現在建築と土木が約50%ずつで推移している。官公庁や自治体および公社公団との取引、地場企業を中心とした民間からの受注と幅広く、市内外のダムから九州自動車道・福岡都市高速道路、教育機関、福岡市内の再開発事業なども手がけている。同社代表取締役社長の松本優三氏は、(一社)福岡県建設業協会の会長を歴任するなど、自社や建設業界だけでなく、福岡地場経済が発展していくための事業構築を業界の先頭に立って今日も行う。

 地味ながらも実直で丁寧な仕事により、実績と信頼を積み上げてきた同社。80年代のバブル期やリーマン・ショック前の時期でも、請け負った仕事を着実にこなしてきた。バブル期には、好景気な民需で事業展開し、生活に密着した公共事業に目を向けない会社もあったなか、「役所にご迷惑をかけないようにしよう」と、公共事業を1つひとつきめ細かく完成させていった。地場業界の先駆者として、地域社会の発展への貢献に全力を注ぐ、同社の姿勢を表す事象である。

 福岡市が行う、PPP(Public Private Partnership=官民協業事業)へ、同社は積極的なアプローチを展開している。以前松本代表は、「PPPの考え方は、建設業の視点から地元経済を活性、振興させることです。つまり、福岡市を中心に地元総合建設業と金融機関を配し、その周辺関連業─専門工事会社やビル管理会社・設計事務所など、地元の企業がプラットフォームを形成して、官と民が一致団結して老朽化した公共物を改装・改築し、さらに維持管理を含めたマネジメントを民間が実践していくということです。これにより、我々建設業の企業は、建設業界以外の業界と一体感を持つことができ、良好な関係を構築していくことが肝要となります。これは弊社、そして建設業界にとっても閉塞感をブレイクスルーするチャンスだと思います。異業種の方々から弊社、建設業界が認知されることがこれから大切になってまいります。業界の垣根を越えたところで、信頼を築いていくことですね」と語っている通り、直近ではこども病院、児童会館のPPPに関わった。今後も「タイミングが合えば積極的に参加していきます」(松本代表)とする。

街づくりへの使命

 同社の手がける案件は、顕彰されるケースが多数存在する。工事の品質をはじめとし、安全性や工期の計画・マネジメント力、設計力、デザイン力、企画力など優れた建設の仕事への取り組みが、官民双方から高く評価され認知され続けている。その顕彰は、地場の同業者にとって励みにもなるであろう。その優れた同社の取り組みにより松本代表は、常日頃から福岡の街づくりへ情熱を持ち続けている。
 その1つに89年3月から約半年間に渡り早良区地行浜・百地浜で開催された『アジア太平洋博覧会』(通称「よかとピア」)で、会場となったシーサイドももち地区がその後住宅、商業施設そして公園が整備されて発展を遂げたこの事例から学び、生かすことを提唱している。
 「福岡には、まだまだ街づくりや再開発が実現できる余地があります。我々建設業界だけでなく、あらゆる分野の方々とともに、街づくりの仕事に関わり取り組んでいきたいですね。そして、私たちが今まで手がけた街づくりの経験を、次の世代の方々に受け継いてもらう活動も必要ですね。あらゆるアイデア・コンテンツを引き出し、より魅力ある福岡の街づくりに参画し、福岡の街の発展に寄与できる事業を構築していきたい」と語る。
 そこには、同社の100年企業としての使命と、これからのさらなる進化を見ることができる。

<COMPANY INFORMATION>
(株)松本組
代 表:松本 優三
所在地:福岡市東区馬出1-1-19
設 立:1966年5月
資本金:1億円
TEL:092-651-1036
URL:http://www.matsumotogumi.co.jp/

<プロフィール>
matumoto_pr松本 優三(まつもと ゆうぞう)
1957年、福岡市生まれ。明治大学商学部卒業後、81年に(株)松本組入社。90年、常務取締役、93年、代表取締役副社長を経て、94年、代表取締役社長に就任。現在に至る。

 

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