情報を共有し総合評価方式に対応
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福岡建和会 会長 横尾 博
変化に対応していく
福岡建和会は1996年に建設業者を中心に設立された団体である。これまで18年間の活動を行っており、今年で19年目を迎える。在籍している業者数は現在20社で、会長1名、副会長2名を選出し、その他役員が名を連ねる。2014年8月から(株)西中洲樋口建設(本社:福岡市中央区西中洲12-13)の社長である横尾博氏が会長に就任しており、任期2年の会長職を務める。
会の主な目的は、官庁が発注する公共工事についての情報共有である。そのほとんどの総合評価方式の落札方法の対応についての情報共有化を図り、月1回の勉強会や反省会を開いている。この総合評価方式の入札は、99年に建設省(現国土交通省)から始まった。
従来の入札方法と違い、新しい技術やノウハウといった価格以外の要素を含めた『価格と価格以外の性能(技術提案性能など)』の項目を評価して、落札者を決定する方式である。入札談合の再発防止対策の具体的措置の1つとして導入された。
そのため、毎回入念に準備を行い、総合評価における入札の対策を行わなければならない。そのノウハウを会のなかで共有し、落札に向けた準備を行っていこうというものである。
「変化していく入札環境のなか、競争力を上げていくためにも日々勉強していかなければなりません」と、横尾会長は今後も変化に対応していく姿勢を見せている。
さらなる「元気のある会」へ
新しく会長に就任した横尾博氏が代表を務める西中洲樋口建設が、好調さを維持している。同社の13年9月期の売上高は15億1,778万円だが、14年9月期は約25億円の売上高を計上する様子。この好調な業績のベースとなるのは、たしかな技術力とその技術力が高く評価されていること。総合評価方式が採用された09年以降、11年度、12年度、13年度と連続で福岡市の「工事成績優良業者」に認定されているのである。地場ゼネコンでこの認定を連続で受けるのは異例とのこと。市況が厳しい時代から技術を向上させ、それが認められてきたことはたしかと言えよう。
同会も、ピーク時には会員業者数は36社を誇っていたが、長引く建設業界の不況の影響により、やむなく減少していった経緯がある。たしかに福岡における建設団体が減少していることは事実である。
しかし、現在は公共事業も増加傾向にあり、件数も福岡地区は多いと聞かれる。横尾会長は「とにかく元気な会にしたい」との方針を掲げている。この元気というのは、まさしく『会員が総合評価方式での落札をする』ということである。そのためにも、横尾会長が持つ入札時のノウハウと高い技術力が会員に広く浸透していけば、会員が落札を果たし、まさに同会は元気ある会となっていくだろう。
そして、「会員が25社ほどに増えれば、もっと元気ある福岡建和会になるのでは」と横尾会長は、力強いコメントを寄せる。今後とも、同会の躍進を期待したい。
※記事内容は2015年8月31日時点のもの
<INFORMATION>
福岡建和会
代 表:横尾 博
所在地:福岡市中央区春吉3-15-15 ル・ソレイユ1F
設 立:1996年<プロフィール>
横尾 博(よこお ひろし)
1954年、福岡市生まれ。18歳で(株)西中洲樋口建設に入社後、1級建築施工管理技師として多くの現場監理にあたる。95年、専務取締役に昇格。2001年に47歳で社長に就任した。現在は西中洲樋口建設ただ1人の営業マンとして東奔西走している。関連キーワード
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