デザインが担える役割と使命、提案は顧客とともに創り上げる(前)
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(株)R.E.D建築設計事務所
求められるコストマネジメント
現在、5名体制で福岡を中心に、佐賀、長崎など、広く九州の建築設計に携わる(株)R.E.D建築設計事務所。事務所内では、同社代表取締役の赤樫幸治氏をはじめ、社員1人ひとりが、常に対面や電話で顧客との打ち合わせを行っている。2009年に設立し、今年7年目を迎える同社らしい、勢いと活気に溢れた職場環境と言える。
「今年は、新たな人材を迎え入れたいと考えています」(赤樫代表)。顧客との打ち合わせにこそ、多くの時間を割く同社の真摯な姿勢からは、いかに建築デザインにおいて『顧客目線』が重要なのかが伝わってくる。そして、このスタイルを維持し続けるためにも、人材確保による体制の補強・強化は必要不可欠だ。仕事の状況も、社内の雰囲気も明るい同社。仕事に関しては、近年福岡で建築デザインを任されることが多いという。
「お話をいただく配分で言いますと、福岡市内における賃貸マンションや投資用マンションの案件が多いです。その次に、ファミリーマンションでしょうか。再開発が進む博多駅周辺エリアや中央区エリア―とくに天神エリアの賑わいは、東京など大都市圏からも熱視線を送られているようです。そうした視線のほとんどが、投資を目的としたもののようですので、これからも福岡における投資用マンションの需要は増えていくのではないかと思われます」(赤樫代表)。職住近接のコンパクトシティであり、150万人を超える人口(若者比率は政令指定都市中№1)を擁する福岡は、収益物件の投資先として、たしかに魅力的だ。しかし、そのために競争も激しく、実際に資本を投下する物件オーナーの目も厳しくなる。こうしたなか、コンスタントに仕事を受注し続けている同社のデザイン・提案力は本物だと言える。
「1人よがりのデザインでは駄目なんです。お客さまの提示された予算のなかで、どれだけ理想に沿ったプランを提案できるのか。その実現のためにも、きちんとお客さまと時間を共有し、細かな打ち合わせをする必要があります。もちろん、すべてをお客さまの言う通りにしていればいいというわけではありません。収益物件であれば、やはり初期費用を抑えた方が良いですから、そのために必要なことはこちらからご提案をさせていただくこともあります。たとえば、木製のルーバー(窓やエントランスなどに使われる木製格子)が本当に必要なのか。見た目にはモダンな感じに仕上げることができますが、費用対効果を考えれば無駄な出費になってしまう場合もあります。ですので、そうした場合には、きちんと別のプランをご提案させていただきます」(赤樫代表)。
求められる顧客のニーズを的確に捉えたデザイン。そして、そのニーズのなかにおける「コストパフォーマンス」が占める割合は、間違いなく高まっている。だからこそ、建築物だけでなく、建築物周辺のエリア情報の収集、その情報を活用し、入居テナントなどへアドバイスするといった、単なる建築設計事務所で終わらない活動を展開する同社の存在感は、ますます高まっていくはずだ。
(つづく)
<COMPANY INFORMATION>
代 表:赤樫 幸治
所在地:福岡市早良区西新4-6-15 ル・リアン西新
設 立:2009年7月
TEL:092-852-1730
URL:http://www.R.E.Doak.co.jp/<プロフィール>
赤樫 幸治
1993年、立教英国学院(イギリス)高等部卒業。97年、日本大学生産工学部建築工学科神谷宏治・川岸研究室卒業後、(株)穴吹工務店設計部入社。2009年、(株)R.E.D建築設計事務所設立。法人名
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