心のやすらぎを提供し続ける(前)
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(株)小笠原
顧客の声を的確に反映させる
(株)小笠原は、現在の佐賀県鹿島市で1822(文政5)年4月に飴おこしの製造販売を興した小笠原商店がルーツである。現在の事業の前身は、大戦後の1946年7月に創業したセメント・左官材料販売の建材店である。
後に前会長の小笠原平吾氏が同社の礎を築き、現会長の重松繁利氏が福岡の市場へ進出し、新規開拓を実践した。そして現社長の小笠原正行氏が追随するかたちで得意先を増大させた。現在は主に、建材の販売から浴室(ユニットバス)・台所水回りのシステムキッチンなどの住宅機器販売および施工を手がけている。これらの事業展開のなかで、得意先のリクエストや問い合わせなどを集約し、それらのオーダーに応えるべく約10年の歳月を費やしてフリーユニットバス事業を立ち上げた。
時流に沿いながら、顧客の声に耳を傾け、その声を大切にして、同社の独自性を活かした事業構築は、顧客と向き合い課題を解決させるために全力を尽くすというチャレンジ精神の賜物である。同社の営業拠点は、本社福岡をはじめとして東京支店(葛飾区)、東京南営業所(大田区)、名古屋営業所(一宮市、4月28日より名古屋市へ移転。支店に昇格予定)、大阪営業所(豊中市)、久留米営業所、西部支店(佐賀県鹿島市)、沖縄営業所(沖縄市)の8カ所。そのうち、本社および東京、名古屋、大阪にはショールームを設けており、フリーユニットバスのモデルを気軽に見ることができる。
同社の手がけるフリーユニットバスは、その名の通り、完全なるオーダーメイドである。多くの場合、大手メーカーがラインナップしているユニットバスから選択し、それに合わせてバスを設計することになる。すなわち、バスに関する自由度は、ユニットバスの規格に左右されるということだ。現在は多種多様なユニットバスがラインナップされているので、自由度は幅広くなっているが、その一方で、「完全に自由な、個々の求める設計についていけるのか」というと規格品では限界がある。
そこで同社は、それぞれの顧客のバスへの要望、それを子細に至るまで叶えるために、自由に設計できるフリーユニットバスの開発を実践した。寸法、材質、機能性、デザイン、そのいずれをも満足させることを目指した。だから開始から10年の歳月を要したのだ。フリーユニットバス事業の立ち上げ時より、介護・福祉施設や病院関係から問い合わせが舞い込んだ。「手すりの位置、広さ、何を目的とするのか、どのような利用者が入浴するのか」など細かな点での工夫が必要になる。また、老朽化にともなう改修ともなると、広さの制限が出てしまう。ともすると命に関わる事故が発生してしまうかもしれない。そういった場で細かな要望を叶えるためには、同社のフリーユニットバスがベストなのだ。なぜなら、同社は、長年にわたる建設現場での製品供給と、施工の実績と経験を有しており、さまざまな応用が効くからだ。
まさしく『小笠原ブランド』というメーカーの矜持が、フリーユニットバスにある。同社は常に、顧客の声に対して的確に反映させることを実践してきた姿勢が明瞭だ。
(つづく)
<COMPANY INFORMATION>
代表取締役会長:重松 繁利
代表取締役社長:小笠原 正行
所在地:福岡市博多区博多駅南6-12-25
設 立:1981年7月
資本金:2,000万円
TEL:092-431-2751
URL:http://ogasawara-agp.com<プロフィール>
重松 繁利
1942年、佐賀県生まれ。鹿島実業高校卒業後、61年に(株)小笠原商店に入社。81年に(株)小笠原を設立し、代表取締役社長に就任。2007年7月、代表取締役会長に就任。趣味はゴルフ。<プロフィール>
小笠原 正行
1955年、佐賀県生まれ。東京理科大学卒業後、79年に(株)小泉に入社、81年に(株)小笠原に入社する。取締役を経て、2007年に代表取締役社長に就任。法人名
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