2024年11月23日( 土 )

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明倫国際法律事務所

広まる企業の海外進出

meirin 明倫国際法律事務所は国内での経営法務を中心に、知的財産、企業側労務、危機管理・対応、国際業務、M&A、行政支援と多様な分野の相談に応じる。弁護士等は現在17名(弁護士16名、非日本弁護士である中国実習律師1名)体制で、経営を同一にする独立の総合法律事務所では、九州・沖縄・中四国で最大規模を誇る。福岡を本拠に、上海、香港、シンガポールにもオフィスを構えるほか、クアラルンプール、ホーチミン、バンコク、ジャカルタなどアジア11都市の現地法律事務所と密接な提携関係を築き、アメリカ、EU、東ヨーロッパ、ロシアにまでネットワークを広げる。そうした海外拠点の多さから、豊富なネットワークを活かした海外業務を手がけることが増えており、2015年の海外関連の取扱件数は年間200件を超えた。

 代表パートナー弁護士の田中雅敏氏は「基本的には九州の企業のアウトバウンドをお手伝いすることが一番多いのですが、その裾野が広がってきているという印象があります」と話す。それは例えば、次のような事例だ。福岡で工芸品や服を扱っている店舗で外国人がモノを買って自国へ持ち帰る。そのモノを偶然見かけた地元の外国人が気に入り、タグや説明書などから情報を集めて福岡の企業を突き止め、問い合わせてくる。企業側からしてみれば海外取引など全くの想定外で、突然アウトバウンドへのつながりができる。海外法人と代理店契約を結ぶ、あるいは現地法人を設立するといったような本格的な海外展開の一歩前ともいうべき、こうした形の海外進出も近年増えているという。「現地法人を展開するような資金力や組織体制を持っていなくても、Eコマースなどを上手に使って海外をマーケットにできるチャンスが広がっている」と田中弁護士。海外案件では言語がまず一つのハードルとなってくるが、同事務所は翻訳会社などを通さず事務所内で直接英語、中国語で業務やドキュメンテーションを遂行する。インバウンド分野では、商品の表示や、知財管理、PL法の関与などが絡むが、同事務所はそうした法律関係の相談にも対応する。費用面も、「中小企業に適切な規模と費用で専門性の高いサービスを提供する」というコンセプトのもと、活用しやすいように配慮された料金設定がなされている。

事業全体の見直しをサポート

 しかし、同事務所の特徴は海外進出のバックアップに留まらない。田中弁護士は「中小企業における海外進出は、全体の事業戦略のなかに一部海外戦略も組み込まれているというケースがほとんどです。私たちは、海外戦略の部分のみを単独でお手伝いするのではなく、その企業の事業全体をサポートします。海外戦略はその全体の事業戦略の一部として最適なサービスを提供するようにしています」と語る。「海外を検討する際に、まずは自社の強みは何か、事業戦略が適切かなど、事業全体を見直す」こと。それが同事務所の真髄である。

 各々が特色を活かすことが求められている時代にあって、他との差別化は企業が生き残っていく唯一の手段だ。単に商品が安価であるというのではもはやマーケットに訴求せず、技術的・品質的に優位で付加価値の高いものでなければならない。その中で、知的財産の位置づけは一つの重要な課題となる。ブランド戦略の立案、特許権や意匠権の取得、あるいは特許の取れない性質のものであれば営業秘密として囲い込む、といった方法で差別化は維持できる。同事務所は事業戦略そのものに知財を組み込み、特許権や商標権、意匠権の取得、取得した権利の活用による他社との差別化や、営業秘密を守る具体的な製品の作り方の提案に至るまでをサポートする。一度差別化が図れれば、海外においてもその価値が維持されるだけでなく国内においても新たな事業展開のなかで優位に立つことができる。

(つづく)

<COMPANY INFORMATION>
代 表:田中 雅敏
所在地:福岡市中央区天神1-6-8 天神ツインビル7F
開 業:2010年1月
TEL:092-736-1550
URL:http://www.meilin-law.jp

<プロフィール>
tanaka田中 雅敏
慶應義塾大学卒。1999年、弁護士登録。2001年、弁理士登録。認定経営革新等支援機関。企業法務や企業経営に関する幅広い知識と経験で、企業・事業に関する法律と経営の両面から、企業への総合的サービスを提供する。

 
(後)

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