さとうベネック元社長に3億2,000万円の賠償命令
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2012年9月に経営破綻したゼネコン、(株)さとうベネック(大分市)の債権者が、元社長、元役員に対して約4億5,000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は22日、大川義廣元社長に約3億2,000万円の支払いを命じた。元役員への請求は棄却した。
原告は建設業を中心とする39社で、大川元社長が社長を兼務するダイセンホールディングス(株)(東京都)に、さとうベネックの資金が流出したことで経営が悪化し破産したなどと主張していた。
判決によると、さとうベネックは12年5月にダイセンホールディングスへ約9億3,000万円を貸し付けた後に資金繰りが悪化。吉村真幸裁判長は「他の役員が反対するなか、資金繰りの悪化を回避できる十分な見込みがないまま実行した経営判断は、著しく不合理」と指摘した。
さとうベネックは、07年に経営破綻した旧・さとうベネックの事業受け皿会社として同年に設立されたもの。旧・さとうベネックの前身は(株)佐藤組。最盛期には九州のゼネコンで2番目の売上高を誇っていた。07年の経営破綻後に投資ファンドの支援のもとで再建を果たしたが、12年1月にダイセンビルディング(株)(福岡市、大川義廣代表)が買収。12年9月に経営破綻し、13年1月に債権者が大分地裁に提訴(その後、東京地裁に移送)していた。
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