ジョイフル社　仕込み中の不動産を手放す動き～柳橋連合市場

高口ビル

　福岡市中央区春吉の柳橋連合市場内の高口ビルの建て替えをめぐり、所有者である東京の不動産業、（株）ジョイフルコーポレーション（本社：東京都町田市、佐野吉裕代表）とテナント２店舗が係争中なのは既報の通り。

　昨年４月より立ち退き交渉が始まったが、話はまとまらず。立ち退きを要求するジョイフル社と、応じられないとするテナント。６月より、調停を経て裁判はまだ続いているが、いまだ平行線のまま。

　建て替え後の再入居を約束され、退去に応じたテナントもあるが、「建て替えせず転売するのではないか」という情報も流れている。

　今年４月、ジョイフル社佐野代表と親交が深く、建て替えに協力的だった柳橋連合市場協同組合の理事長が理事改選により要職を離れた。「開発の推進力を失った」と多くの市場関係者は語っている。

　さらに佐野氏が市場内の空き店舗を購入するなどの動きを見せるなか、ジョイフル社が仕込んでいた不動産を手放す動きが出てきているとの情報が入った。高口ビルの取得から、今月末で丸１年が経過する。同物件取得を支援した別会社も、そろそろ黙っておくわけにはいかないだろう。

【東城　洋平】

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