原点回帰、そして今こそ必要とされる「変化」~福岡青年会議所 藤眞臣理事長(後)
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発足から60年以上の歴史を重ねる福岡青年会議所。福岡在住の21歳から40歳までの若き経営者が、福岡の街づくりにいくつもの提案を行っている。今年、新理事長として藤眞臣氏が選任され、新組織の舵取りを行うこととなった。福岡青年会議所の現状と任期中の方針を聞いた。
――予定されている姉妹締結とは、どのようなものですか?
藤 海外の青年会議所と交流しようというものです。35年前と50年前に海外との締結が実現しました。過去は友情交流のみでしたが、これからは友情とビジネスを含めた交流ができる相手先を探しています。青年会議所は国際組織ですので、それぞれ共通のバッジをつけています。これが交流を促進してくれるのは間違いありません。相手団体の取り組み、組織としての気質、アクセス、言語など総合的に判断して選択したいと思います。
現在、東南アジア圏で姉妹締結先を探しています。メンバーのなかにも、当地でビジネスを行っている者がいます。今がそのチャンスだと感じています。大手企業だけでなく、中小企業も海外を視野に入れていかないと行けない時代。福岡はとくに経済の底上げのためには、地場中小企業が海外に打って出る必要があると思います。交流を継続しながら、時間をかけて花が咲くというものでしょうから、締結してすぐに成果が出るものではないかもしれませんが。――ビジネス交流も活発化させていくということですね。
藤 もともと社会貢献を目的に活動が行われていた青年会議所ですが、現在、東京や大阪の青年会議所は毎月のように異業種交流会を開催しています。都市部は都市部で変化して行こうという意思を感じます。また、東南アジアやヨーロッパの青年会議所は、そもそもビジネスパートナーとして成立しています。日本では戦後復興のもと発足した経緯がありますから、スタート地点が異なります。しかし、これだけグローバル化する世界経済のなかで、ビジネスというチャンネルがもう少し大きくなってもいいのではないかと思います。海外に関しては、ビジネス志向でも良いのではないでしょうか。
――最もビジネスで活発に活動できる年代でもありますからね。
藤 我々が各々の仕事で成果を上げていくことは、ひとつの街づくりだと思います。会員250名が自己成長を通して、会社の業績が伸び、それが街づくりに波及していく。時間、経営マネジメントなど勉強できることはたくさんあります。それを伝えることができれば、自ずと賛同者、つまり会員も増えていくはずです。
――今の課題を挙げるとすれば、何になるでしょうか。
藤 過去にとらわれ過ぎないことでしょうか。10年、20年前のやりかたをそのままそっくり当てはめても、今の時代にはそぐわない。逆に言うと、否定することから始まる部分もあります。以前と変わらぬものさしで見てしまうと、気づかないまま通りすぎてしまいます。捉え方によっては、今から新しいものを生み出せるチャンスだと思います。そのなかで、現役には失敗を恐れず思い切ってやってほしいと思います
(了)
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