熊本地震の影響で福岡県内各地で水が売場から消えている。大量購入し、被災地域に送っているケースが増えているからだ。小売店各店の水売場でも「被災地優先のため品薄となっている」という趣旨のメッセージが目立つ。
とはいえ、水はさまざまな用途から使えることから人気がある。とくに小さい子どもがいて、浄水器を設置していない家庭では、粉ミルクを溶かすお湯用に購入する人たちも少なくないからだ。
水がほとんど見かけられなくなったなか、18日朝8時、福岡県筑紫野市のイオン筑紫野店には、自社プライベートブランドであるトップバリュの水「国内で採水した天然水」(2L)が売場に並べられていた。同店を管理運営するイオン九州によると現在、九州内の店舗においては、九州外の店舗からも取り寄せるなどの対応を行い、欠品の出ないように努力しているとのことだ。なお、親会社のイオンとイオンリテールは地震発生直後から3回、熊本県などに対し食品や毛布などの支援物資を提供しているが、そのなかに500mLの水のペットボトルが10万本も含まれている。
このような事態におかれても消費者のために品薄商品を出さないようにしている経営姿勢がうかがえる。日本最大の流通ネットワークを誇るグループの底力を感じた。
【矢野 寛之】
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