熊本地震被害のオートポリス、10月再開へ
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熊本地震で被害を受けた大分県日田市のサーキット「オートポリス」は、10月からの営業再開を目指して準備を進めていることを明らかにした。
同サーキットは大分県と熊本県の県境に近い阿蘇の外輪山にあり、4月16日の本震により被害が発生。コースをはじめ、メーンスタンドやパドックビルといった付帯施設でヒビ、地盤沈下、壁の脱落などが見つかった。施設は4月18日から全面閉鎖されており、スーパーGTやスーパーフォーミュラ、全日本ロードレースなどの日本選手権レースからローカルイベントまで、現在のところ全てのスケジュールが中止に追い込まれている。
同サーキットは不動産開発業者で「日本オートポリス」社長の鶴巻智徳氏の指揮で1990年に開業。鶴巻氏は89年、オークションでピカソの「ピエレットの婚礼」を5,160万ドルで競り落としたことにより世界的に有名になるなど、典型的なバブル成金の人物だった。91年にはスポーツカー世界選手権が開催され、F1デビューしたばかりのミハエル・シューマッハーが優勝している。F1開催を目指したものの、バブル崩壊により計画はとん挫。日本オートポリスは92年に倒産し、その後はハザマや第3セクターによって運営されていたが、2005年に川崎重工が買収。運営会社の(株)オートポリスが設立され、川崎重工製の二輪車のテストコースとして活用されつつ、全日本格式のレースも開催されている。
オートポリスは地震からの復旧にあたり、使用最低限の設備であるコースとパドックビルの安全検査と復旧工事、コースカメラの修復などを10月の営業再開を目指して進めるとし、これにともない9月末までのレースやイベントを全て中止にすることを発表。今後の詳細な予定は分かり次第ホームページで公表していくとしている。
【平古場 豪】
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