舛添要一氏がついに観念!東京都知事を辞職へ
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説明できない理由は「黒」
舛添要一東京都知事は15日、都議会議長に辞表を提出した。すでに都議会では、与野党全会派による舛添都知事に対する不信任決議案の提出および同案可決までの見通しが立っていた。進退極まれり。東京都民の多くが「辞任すべき」との見方を示すなか都知事の椅子への並々ならぬ執着心を見せていた舛添氏だが、ついに観念したようだ。
6月3日の定例記者会見で舛添氏は、リオ五輪の閉会式に行われるセレモニー「ハングオーバー」で、次の開催地・東京をプレゼンテーションすることに意欲を見せていた。しかし、都民が、舛添氏に求めていたプレゼンは五輪に関するものではない。舛添氏は数々の公私混同疑惑に対し、明確な言葉で答えようとしてこなかった。弁護士に調査を依頼したが、そもそも自身が頼んでおいて「第三者」とは虫が良すぎる話で、不信感をさらに強めただけだった。
調査報告書に記された舛添氏の説明は「陳腐」という一言に尽きる。たとえば、2011年3月12日に中国で購入したとされる中国服。墨汁のシミから使用された形跡があるとした「舛添氏の第三者」の言に追従し、柔道経験で腕の筋肉が張っているという舛添氏は、その服を着ると筆を走らせやすいと説明した。千葉県のリゾートホテルの宿泊費を会議費として計上した問題について、「舛添氏の第三者」は会議の出席者とされる「出版社社長」に確認していない。
その後も「出版社社長」の名前を明らかにするように求められても舛添氏は拒み続けた。やがて、「出版社社長」が実在するかどうかまで疑われるようになった。何度も「信頼回復に努める」と繰り返した舛添氏だが、その前提にあるのが疑惑への説明責任である。そのことを政治学者の舛添氏がわからない話ではないはず。それゆえ舛添氏の説明拒否の姿勢は、「グレー」が限りなく「黒」に近いことを匂わせていた。
【山下 康太】
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