2024年11月26日( 火 )

はせがわ前代表が筑紫女学園理事長に就任~宗教を超えて

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 少子化による生徒数減少で運営が厳しくなる学校法人が多いなか、再起するため、”斬新”な人事を行う法人が現れた。学校法人 筑紫女学園は6月21日に開催された理事会で、前理事長の任期満了にともない、(株)はせがわの前代表である長谷川裕一氏を新理事長に選任した。長谷川氏は22日付で就任し、任期は2019年6月10日まで。

 長谷川氏は、1982年4月からはせがわの代表取締役社長を務め、2008年4月に代表取締役会長に就任。14年6月から相談役となっている。また、10年6月から同法人理事兼評議員を務めている。既報の通り、同法人は、生徒数減少による収入減と高止まりの人件費のバランスが悪化。今まで以上に、リーダーには経営能力が求められている。そこで同法人は、地元経済界で有名な経営者・長谷川氏に託した。

 ところで、筑紫女学園と言えば、加盟する法人と教育機関の数で日本最多と言われる浄土真宗本願寺派(西本願寺派)系列の龍谷総合学園グループに属する。同法人本部企画広報課によると、浄土真宗の寺院の住職が理事長を務めることが原則とのこと。前理事長の笠信曉氏は、糸島市の浄土真宗・法林寺の住職であり、同法人の建学の精神にも「浄土真宗の教えにもとづく人間教育」と明記されている。

長谷川氏は、龍谷大学のOB(文学部仏教学科卒)ではあるが、地元・福岡では新興宗教団体「生長の家」を信奉する支援者としても知られている。切迫した状況を打破するためには、宗教・宗派に囚われるべきではないかもしれないが、同法人の今後に注目である。

【山下 康太】

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