2024年11月27日( 水 )

鹿児島県知事選 新人の三反園氏が勝利

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ

 10日、任期満了に伴う鹿児島県知事選挙の投開票が行われ、新人で元テレビ朝日コメンテーターの三反園訓氏(58)が、4選を目指した現職の伊藤祐一郎氏(63)との一騎打ちを制し初当選することが確実な情勢となった。

 先月23日に告示された同知事選は、県政刷新による県民所得の向上などを訴えた三反園氏と、3期12年の実績を強調する伊藤氏の二人が立候補。告示直前に、反原発団体などが擁立した候補との一本化を実現させた三反園陣営の戦術が功を奏し、勝利を収める形となった。

 争点ボケが指摘される中、唯一違いが際立ったのが原発に対する主張。三反園氏は、「熊本地震の影響を考慮し、川内原発を一時停止して再調査、再点検を行うよう九電に申し入れる」「原発に関する諸問題を検討する原子力問題検討委員会を県庁内に恒常的に設置する」などと県民目線を意識した公約。一方、川内原発再稼働にゴーサインを出した現職の伊藤氏は、川内原発の60年運転を容認する姿勢を示し、経済界などに軸足を置く姿勢を鮮明にしていた。

 2013年、伊藤氏の独裁的な県政運営に猛反発した県民らがリコール運動を展開。その後も伊藤氏の「上から目線」と言われる姿勢は改まらず、女性蔑視発言などで支持を減らす状況となっていた。

 当選した三反園は指宿市出身。県立指宿高校から早稲田大学に進み、卒業後はテレビ朝日の記者、コメンテーターを務めていた。3期12年続いた伊藤県政の歪みをどう変えていくか、三反園氏の手腕に大きな期待がかけられている。

 

関連記事