ポケモンに我を忘れる人々
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現在、世界中でプレイされ話題となっているのが、スマートフォン用ゲーム「ポケモンGO」だ。ポケモンGOは、現実世界を舞台としてポケモンを探し、捕まえ、対戦させるなどする拡張現実(以下、AR)ゲームとなっている。簡単に説明すると、スマホに表示された地図上にポケモンの姿が表示され、実際にそこまで行くと、スマホ越しにポケモンに会えるのだ。本家日本に先行してサービスが開始されたアメリカ、オーストラリアでは社会現象になり、なかにはポケモンを捕まえるために仕事を辞めた人もいるようである。
さて、日本でもついにサービス開始となったこのポケモンGOだが、早速問題も出てきている。福岡市では、人気キャラクター「ピカチュウ」をゲットできるということで、大濠公園や福岡市美術館で危険行為である「歩きスマホ」をする人たちが詰めかけた。こうした状況を受け、ポケモンGOをプレイしてはいけない「禁止エリア」の設定もはじまっている。九州では、熊本城がすでに禁止エリアになっている。全国に目を向けると、スマホ越しにポケモンの姿を観ていた女性が、自分の姿を勝手に撮られていた思った男性とトラブルに陥ったケースも報道されている。
筆者はガラケーなのでポケモンGOを遊べないのだが、スマホの画面と街の様子を見比べながらポケモンと戯れる人たちを観ていると、これでほんのひと時でも辛いことを忘れられるのなら良い娯楽だと思う。ARを楽しむための媒体として、現在はスマホなどの携帯端末が主流だが、メガネなど装着型のものも存在する。メガネ型のものが安価で市場に流通するようになれば、将来的には店の客引きが実は架空の存在だったなんていうことも十分ありえるだろう。ポケモンGOの世界的ブームがもたらすのはAR市場の活性化か、はたまた規制強化による衰退か。今後の行方が非常に気になるところだが、ポケモンにハマり過ぎて自らが「モンスター化」してしまわぬよう、注意が必要だ。
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