エンジニア派遣の自信と手応え、目指すは世界市場で勝負する企業(前)
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(株)エヌビーエス
エンジニアの派遣と設計受託でプラントメーカーを陰で支える
発電および石油、天然ガスのプラントを中心としたエンジニアリングの設計、施工、管理を手がける(株)エヌビーエス。大手メーカーが参入する国内外の大型プロジェクトに電気、計装、制御分野にエンジニアを派遣、また、設計を受託したりと、世界のエネルギー産業の屋台骨を支えるグローバル企業である。
経済成長が著しいアジアでは電力需要が逼迫し、発電所の建設が目白押しだ。国家規模で発注される発電プロジェクトには米国のGE社やドイツのシーメンス社と並んで、日本の三菱重工業も名乗りを上げている。同社はこの高砂製作所内に営業所を置き、火力から原子力、自家に至る発電設備の建設工事を中心に事業を展開。また、発電設備完成後には運転、監視、制御に係る制御装置の試験から現地試験調整までを担うともに、ガスタービン発電機本体およびその周辺機器・装置の計装設計も手がけている。
高砂営業所では、海外の発電設備(主にガスタービン)の運転・監視・制御を、インターネットを使って24時間遠隔監視する業務にも携わり、こうしたノウハウを生かして民生から産業用までの監視技術の研究開発も進める。
一方、石油化学・天然ガスのプラントでは、世界トップレベルの技術を持つ日揮(株)とパートナーシップ契約を締結。EPC(エンジニアリング、調達、建設)を業務の中軸と位置づけて、グローバルな業務に対応できるエンジニアを育成し、派遣している。
「ロシアのサハリン、UAEのドバイ、カタールのドーハ、オーストラリアのダーウィンなどのプラントでも、常時50名くらいのエンジニアが働いています。彼らの技術レベルをSからDまでの5段階に分け、派遣先企業とギャランティを契約します。金額は月額1万ドル以上です。そのため、優秀な技術者の育成がカギになります」と、自らも技術者だった石橋一海社長は言い切る。優秀なエンジニアの育成=同社の原動力。しかし、石橋社長は「技術者・技能者の育成は、技術立国の日本全体に言えることで、一人前の技術者に育てるには最低10年はかかる」との一家言を持つ。
緩和されたとはいえ、外圧に屈した派遣業法がある限り、石橋社長には「日本には高い技術があるにも関わらず、国が技術技能の伝承、人材の育成強化を蔑ろにしている。これでは世界と戦えなくなる」としか思えないようだ。(つづく)
<COMPANY INFORMATION>
代 表:石橋 一海
所在地:福岡市博多区奈良屋町5-10
設 立:1985年6月
資本金:4,725万円
TEL:092-263-8833
URL:http://www.nbskk.co.jp<プロフィール>
石橋 一海
1942年福岡県生まれ。高校卒業後、小野田セメントに入社。25歳で退社し、「角栄計装」設立。72年に退社し、「石橋電業社」を設立。88年同社倒産後事業を引き継いだ「エヌビーエス(株)」に入社。92年代表取締役社長就任。法人名
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