2024年11月27日( 水 )

「ポケモンGO」関連で 国内初の死亡事故発生~『ながら』が招く不幸

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ

もはや危険運転致死傷罪

hito 今流行りのスマホゲーム「ポケモンGO」が関連する事故が相次ぐなか、ついに日本国内で死亡事故が発生した。

 8月23日午後7時過ぎ、徳島市方上町の県道で女性2人が車にはねられる事故があり、病院に搬送されたが、1人は死亡、もう1人は重傷を負った。車の運転手は、自動車運転処罰法違反(過失運転致死傷 刑法211条の2)容疑で現行犯逮捕された。徳島県警によると容疑者は、「ポケモンGO」をしながら運転し、「前を見ていなかった」と供述しているという。警視庁は、「運転中に『ポケモンGO』で遊んでいたことが原因とみられる交通死亡事故は初」としている。

 運転中にスマートフォンや携帯電話を操作することは禁じられている。それは、運転する者なら誰しもが周知しているはずだ。むしろ、危険運転致死傷罪(刑法第208条の2)に切り替えるべきではないか。事故を起こしたのは、当然ながら幼い子どもではなく、39歳の大人だ。やってはいけないとわかっていたはずである。お亡くなりになった方、重傷を負った方、そのご家族の心情察するや筆舌に尽くし難い。

 「歩きながらスマホをいじっている歩行者が、車の前に飛び出して、危うく轢きそうになった」という声も聞く。前出の事故とは逆のパターンだが、「ポケモンGO」によって、そうした“ながら”が危険を招くケースが増えている。「ポケモンGO」を楽しむことは個人の自由。しかし、他人に迷惑をかけるようでは絶対にいけない。子どもたちが真似をしないよう、大人から“ながら”の操作をやめるべきだ。

【河原 清明】

 

関連記事