太宰府天満宮の参道に大正時代から続く老舗「かさの家」(前)
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(株)かさの家
選りすぐりのものだけを
天神さま、菅原道真公を祀る太宰府天満宮は、「学問・至誠・厄除けの神様」として崇敬を集め、全国約1万2,000社ある神社の総本宮と称えられる。国内外から多くの参拝者が訪れ賑わいを見せるその門前町には、風物詩として「梅ヶ枝餅」がある。
(株)かさの家は、太宰府天満宮の参道にある梅ヶ枝餅販売店の1つだ。同社は、1922(大正11)年に旅籠の「笠乃家」として始まった。当時から梅ヶ枝餅や文字通り傘などの販売もしていた。
「江戸時代に街道が整備され『さいふ参り』が盛んになりました。太宰府天満宮を中心に放射状にお茶屋ができ、そこで梅ヶ枝餅を販売していたようです。参道には、旅籠やお茶屋のほか、わらじや薬などを売る店舗が並び、『さいふ参り』をする旅人の御用達となっていました」と、同社代表取締役社長の不老安正氏は語る。同社は、梅ヶ枝餅と食事処、ギャラリーと茶房の2店舗で構成される「かさの家」、手ぬぐいを取り扱う「てのごい家」、丼ぶり物の専門店「笠乃家」の4店舗を運営する。
大正時代に建築された古民家造りの風情を残した「かさの家」は、店頭で梅ヶ枝餅を実演販売し、奥で麺類や甘味などを提供している。隣接するギャラリーでは、選び抜かれた民芸品や和雑貨を販売。奥の茶房では、古美術などの重厚な調度品に囲まれた空間で、和風の庭を眺めながら抹茶や食事を楽しめる。
「てのごい家」は、各地の伝統的な染色手ぬぐいを取り扱う専門店。日本の四季や風土が散りばめられた美しい手ぬぐいを、数多く取りそろえている。
2015年12月にオープンした「笠乃家」は、大正時代の古民家を解体した木材を使用し新しく建てられた店舗。梅ヶ枝餅の実演販売と、丼ぶり専門の食事処となっている。「肉丼」「親子丼」「卵丼」「木の葉丼」の4品のみを提供しており、どれも手間暇かけた本格的な味が堪能できる。おすすめは、牛骨を6時間かけて煮込み出汁をとった「肉丼」だ。落ち着いた雰囲気の店内には、書家・金澤翔子氏の書が飾られているのも見どころ。
(つづく)
<COMPANY INFORMATION>
代 表:不老 安正
所在地:福岡県太宰府市宰府2-7-24(太宰府天満宮参道)
設 立:2005年3月
資本金:1,000万円
TEL:0120-818-151
URL:http://www.kasanoya.com<プロフィール>
不老 安正
1944年1月生まれ。(株)かさの家の代表取締役を務めるほか、ライオンズクラブ国際協会の元国際理事、第99回ライオンズクラブ国際大会ホスト委員会の委員長など、さまざまな役職を担っている。法人名
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