水のリーディングカンパニーとして全社一丸となって進化し続ける(後)
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ゼオライト(株)
100年企業を目指して
同社は、福岡・九州から東京・大阪・名古屋、そして全国に顧客を有する。取引の年月は、15~20年来の顧客が圧倒的である。それは、「良い水をお客さまに提供する」という不動の心で、恭輔名誉会長と勝美会長が先頭に立ち、全社一丸となって誠実に取り組んできた長年の実績による信頼の証である。これらはすべて、「お客さまに喜んでいただく」というという同社の理念に起因する。そして、「顧客の課題や問題点をより早く、そして正確に解決すること」という仕事に対しての姿勢に表れている。
水のリーディングカンパニーとして知られる同社には、常に顧客から高いハードルの要求がなされるが、顧客の要求に対して必ず答えを出し、顧客が求める以上の成果を上げることに挑戦し続けている。「お客さまが求められるレベルは、常に高まっております。『それに応えよう、喜んでいただこう、お役に立とう』という姿勢が大切です。そのためには、スピードが必要です。判断する、計画する、施工するスピード。そして正確さが要求されます。1人ひとりが自分で、お客さまの課題に向き合いどうすれば解決できるか知恵を出して実践することです。実践するには、常に学ぶこと・勉強することが必要となります。全員が心を1つにして進めていくことが大切です」(勝美会長)と、全社一丸となった思考と実践の重要性を説いている。
現在の同社のマネジメント体制は、「アメーバ経営」を採用している。それは、人員を5~10名の小集団に組織し、集団ごとに時間あたりの採算(売上−経費)÷労働時間を算出し、時間あたりの採算の最大化を図る。時間あたりの採算目標を月次、年次で策定し、労働時間短縮や売上増加策を試みて目標達成するという土壌である。この体制は、効率的な採算性を意識して仕事に従事することを社員に徹底していくものである。すなわち、独立的な志向での仕事づくりを構築していくことだ。「弊社の仕事で一人前になるには、最低でも5年、人材によっては10年の年月を要する場合があります」(恭輔名誉会長)と、同社の仕事のプロになるには、相応の時間と経験を要する。
同社は、家業から企業へ、永続企業に向けて世代交代という転換期を迎えた。47期を迎える今年8月、嶋村謙志副社長が代表取締役社長に就任。新体制のもとでさらなる飛躍が期待されるなか、すでに取り組んできた組織強化に向けたさまざまな施策も着実に実を結び始めている。とくに経営管理面ではアメーバ経営の実践が奏功。事業の採算、効率性を重視した高利益体質へのシフトが進み、社員もコストへの意識、1人ひとりが自覚を持って業務にあたる風土が形成された。また、新たな人事評価制度導入に向けた準備も進行中で、競争意識や経営参加意識による社員のモチベーションアップへの効果も期待される。
同社は、近い将来、本社社屋を建て替えて新たな社屋を建設する。同時に、本社内にある工場もバージョンアップする。「水を通じて世の中のお役に立ち貢献する」「社員の物心両面の幸せの追求」という崇高な志の実現のため、そして100年企業を目指す同社は、ソフト・ハードとも進化し、より高い品質の仕事を構築していく。
(了)
<COMPANY INFORMATION>
代表取締役会長:河村 勝美
代表取締役社長:嶋村 謙志
所在地:福岡市博多区那珂5-1-11
設 立:1970年8月 資本金:9,000万円
TEL:092-441-0793
URL:https://www.zeolite.co.jp<プロフィール>
河村 恭輔
1934年8月山口県出身。大島商船高等専門学校卒。工学博士。日刊工業新聞社主催の優秀経営者顕彰である『地域社会貢献賞』を受賞。趣味はゴルフと読書。<プロフィール>
河村 勝美
1943年10月広島県出身。広島県立瀬戸田高校卒。趣味は、生花、自然散策、絵画。<プロフィール>
嶋村 謙志
1974年1月31日生まれ。福岡県宗像市出身。西日本工業大学工学部機械工学科卒業後、96年4月にゼオライト(株)入社。メンテナンス部に配属される。取締役部長、取締役常務、専務取締役を経て2014年8月取締役副社長に就任。16年8月に代表取締役社長に就任する。法人名
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