2024年12月24日( 火 )

幅広いジャンルのデザインを提供、都市に彩を添え続ける(前)

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(株)手島建築設計事務所

専門特化型以上のパフォーマンスを

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 1971年の創立以来、建築デザインを通じて、福岡の都市にさまざまな景観を生み出してきた(株)手島建築設計事務所。その実績は福岡県内にとどまらず、広く九州、そして東京・大阪などの大都市圏にも残されている。そして、デザインを手がけた建築物のジャンルも多岐に渡る。共同住宅はもちろん、サービスエリア、商業施設、学校・ケアハウスなどの公共・医療福祉施設など、実に幅広い。

 その旺盛な仕事ぶりには、1つの想いがある。「1つのジャンルに絞る専門特化型の建築士の方もおられます。もちろんそれも、競争が激化していくなかで、自身を特色づける大きな強みになると思います。ただ弊社では、できる限り多様な建築物のデザインに携わるようにしています。それは、お客さまにご提供できるデザインプランの数にもつながっていきますし、社員のスキルアップにも、必ず役立つことだと考えるからでもあります」(手島誠副社長)。
 社員がそれぞれ、ある1つのジャンルにおけるスペシャリストになる。たしかにこれも、組織体制の強化になる。しかし一方で、社員全員があらゆるジャンルのデザインに対応できれば、顧客にとって、これ以上頼もしいことはない。特化か、網羅か――。日々刻々と情勢が変わっていくなか、企業は難しい舵取りを強いられている。

 そうした状況のなか、同社に限らず、建築設計事務所をめぐる環境は、変化の波が大きいものであると言える。とくに情報ツールの進化は、仕事の在り方そのものをも変える。
 「昔は、『製図板とT定規があれば飯が食える』と言われていましたが、94~96年の間で、CAD(コンピューター支援設計)がコスト的にも導入しやすくなり、爆発的に広まると、製図板とT定規が使えること以上に、CADによる図面設計能力の方が重宝されるようになりました。新しいツールが登場するたびに、私たち自身の仕事のやり方も、絶えず変化させていかなければならないのです」。
 そう語るのは、同社執行役員で、技術管理部長でもある清武広幸氏。自身も一級建築士としてのキャリアを持ち、時代の変転を最前線で経験してきた清武部長は、次のような話も聞かせてくれた。
 「昔は、構造体を含め、職人さんが現場で加工するなどの対応をされていましたが、プレカットが主流となりつつある現在、職人さんの現場における仕事も様変わりしてきています。そして、建築設計も同じです。プレカットを前提としたデザイン、プレファブリケーションを求められることがほとんどになりました」(清武部長)。

 プレカットは、あらかじめ建築に必要な建材を、寸法などを整えたうえで現場に導入するもの。作業の効率化、工期の短縮化などに貢献している。このように、建築デザインは情報ツールなどの設備機器、建設業界における技術革新、それぞれの影響をダイレクトに受ける。だからこそ、学び続けるには最適な場所であるとも言える。
 「弊社は、比較的自由な雰囲気のなかで仕事を行える職場だと思います。『この仕事をやってみたい』という想いのある社員がいれば、年齢・キャリアに関係なくやらせてみます。もちろん、先輩社員や上司がフォローをします。誰でもやる気さえあれば活躍できる、そんな職場だと思います。また、建築以外の分野もやろうと思えばやれます。自由な発想が活かせるように、今後も常に『次の一手』を考えながら、活動を展開させていきます」(手島副社長)。

 建築士に求められるスキルが増えていくこと、それは同時に、ジャンルに縛られることなく建築デザインを手がける同社にとっては、顧客への新たなソリューション提案のための下地づくりにもつながる。そして、同社で経験を積む社員1人ひとりにとっても、5年後10年後の、思い描く未来の自分への近道になるのではないだろうか。

(つづく)

<COMPANY INFORMATION>
代表取締役会長:手島 博士
所在地:東京都港区芝1-13-16
福岡本社:福岡市中央区清川3-21-9
設 立:1976年9月
資本金:1,000万円
TEL:03-3457-6761(東京本社)092-522-5311(福岡本社)
URL:http://www.teshima-at.co.jp

<プロフィール>
tesima_pr手島 誠
1971年生まれ。建築設計に22年従事し現在に至る。

<プロフィール>
kiyotake_pr清武 広幸
1959年生まれ。建築設計に36年従事し現在に至る。

 
(後)

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