2024年12月23日( 月 )

総会開催を恐れる理事会 組合員からの申立を拒否~柳橋連合市場共同組合

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 歴史ある柳橋連合市場で、1棟のビル建て替えをめぐり、東京の不動産業者が「博多の台所」に争いの火種を持ち込んでいる。市場中央に位置する高口ビルの現所有者で、テナントに立ち退きを強行している不動産業(株)ジョイフルコーポレーション(東京都町田市、佐野吉裕代表)の嫌がらせ行為は既報の通りだ。ジョイフル社の行為に対し、組合員は話し合いの場を持つことを理事会に提案したが、理事会がその申立を拒否していることがわかった。

 現在、ジョイフル社が設置した衝立により、一本の市場内生活路が封鎖されている。利用客からは不満の声や、営業にも支障が出る事態に、組合としてどう対処すべきか、話し合いを持つべく、組合員22名は理事会に「緊急総会」の開催を申し立てた。しかし、なんと回答してきたのは、ジョイフル社だった。その回答文書が届いてから数日後、動きのなかった理事会から申立人に驚きの連絡が入った。

理事会からの正式回答は「NO」

yanagibasi 理事から連絡を受けたという申立人によると、理事会で「(組合員による)緊急臨時総会招集の申立」での総会は開催しないと決定したという。発起人は共同組合の定款にそって、申立可能な人数をそろえて、申し立てたにも関わらず、理事会はこの申立を突っぱねたのだ。さらに申立を拒否した理事会から明確な理由などの説明はなかったという。「組合に関わる問題だから、話し合いをしたい」――申立人らの願いはこれだけなのに、である。理事会はルールを捻じ曲げてまでも、総会開催を避けたいのだ。どうやら理事長、および理事連中は、組合員総出の総会をどうしても開催したくないらしい。本来、組合員の利益を守るべき立場にある理事会が完全な機能不全状態。組合員だけでなく、近隣住民もこの理事会の判断には納得がいかないだろう。一般的にみても、理事会の理屈が通るとは思えない。まことに情けない事態である。

 連合市場以外にも幾多の団体、組織の重役を務める楠下理事長、そしてその脇を固める6名の理事。理事会メンバーは総会開催を恐れている。それはなぜか。これまで開催された総会での理事らのコメントを振り返ると、その理由が浮かんでくる。

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【東城 洋平】

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