18日に横浜国際総合競技場で行われた、サッカークラブチーム世界一決定戦「FIFAクラブワールドカップ2016」の決勝は、開催国枠で登場したJリーグ王者・鹿島アントラーズがヨーロッパ王者・レアルマドリードと対戦し、一時はリードする場面もあったものの2-4で敗れた。
敗れたとはいえ、アントラーズの選手たちの連動した守備からの鋭いカウンターや、安易に飛び込まず、粘り強いマークからのボール奪取は、世界最高峰の選手たちを揃えるレアルマドリードに十分通用した。鹿島は技術面や体力面でも十二分に戦えていたが、なにより優れていたのは精神面。圧倒的に格上といえる相手との試合でも、負けることは一切考えずに正々堂々と勝ちを狙っていたことは、2得点を挙げてMVP級の働きを見せたMF柴崎岳が、ゴール後にパフォーマンスはおろか笑顔も見せずにすぐさまプレイに戻ろうとした姿からもはっきりとわかった。柴崎だけでなく、鹿島の選手たちは試合後も「勝てるチャンスがあった」「2位も最下位も一緒」と話し、自らに課す課題の厳しさを感じさせた。
世界のフットボールファンから称賛の声を浴びる鹿島アントラーズと、アビスパ福岡は今年同じJ1で戦っていたことを忘れてはならない。リーグ戦では0-2、1-2と敗れたが、世界最高峰の舞台で戦った鹿島と、2018年シーズンは同じリーグで戦えるような準備を望みたい。まずは、世界に挑む鹿島と同じか、それ以上の自己への厳しさ、高い積極性を身に着ける必要があるだろう。鹿島の強固なメンタルをうらやむのではなく、超えるつもりで臨むこと。選手たちにもファン、サポーターにも、不屈のメンタリティが必要である。
【深水 央】
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