生き残るための経営戦略にCSRは必須(4)
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横浜市立大学 教授 影山 摩子弥 氏
企業・行政・NPOの連携
――CSRを正しく中小企業に普及していくためには、どのような働きかけが有効でしょうか。
影山 CSRの普及には行政や企業団体、地域のNPOを巻き込んで面的に取り組む必要があります。中小企業は地域に根ざした場合が多いです。そのような地域企業がCSRに取り組めば、経営が改善し、取引や雇用が増え、経済が活性化します。その結果、税収も増えます。また、地域の中小企業は社会貢献にも熱心で、相まって地域活性化につながります。しかし、中小企業では情報を集めにくく専従の社員も張り付けにくいです。その場合は、認定制度が効果的です。認定基準が何にどのように取り組めばよいかの導きになります。横浜では、若手経営者が立ち上げた(特非)横浜スタンダード推進協議会や行政機関が協力して認定制度を作りました。
また、NPOと企業が連携すれば、NPOは社会課題の専門家ですし、企業は事業の専門家なので、地域社会にとっても企業にとっても効果的取り組みになります。つまり、社会課題をめぐるオープンイノベーションです。もちろん、NPOに資金を出すだけやNPOを安上がりの下請けとする形だけの協働ではなく、イノベーティブなつながりが必要です。横浜では、上記の経営者のNPOが、企業間や企業とNPOとの交流会を企画しています。
この結果、地域にCSRの社会システムができ上がります。システムは、自己の前提を自ら作り出し、自律的に機能しますので、地域の中小企業やNPOを巻き込みつつ稼働する地域CSRが展開してゆくことになります。
(了)
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<プロフィール>
影山 摩子弥(かげやま・まこや)
横浜市立大学都市社会文化研究科 教授。同学CSRセンター長を務める。全国印刷工業組合連合会(全印工連)顧問として全印工連のCSR認定制度を作るほか、国内外の企業・行政を対象としたセミナーを行っている。著書に「なぜ障がい者を雇う中小企業は業績を上げ続けるのか」(中央法規出版)、「地域CSRが日本を救う」(敬文堂)など。<プロフィール>
濱川 一宏(はまかわ・かずひろ)
NPO日本ソーシャルスクール協会を2015年10月に設立。CST(Communication Social Technology)をビジョンとし、社会教育の推進や子どもの健全育成を図る活動を行っている。創業から68年目を迎えた電気工事会社の(株)ハイバリュー(旧・船津電機(株))の代表取締役社長。同社では、空調機器の清掃やフロンガスの回収などを通じて環境問題に取り組んでいる。関連キーワード
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