2024年11月22日( 金 )

新しい投資の仕組み構築し、日本の起業家たちを救う~(株)ウェイビー

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 独自のコミュニティーを形成することで、膨大な経営データと起業との繋がりを築いてきた(株)ウェイビー。創業8年目と若い企業でありながら、県や国からも案件を受託するなど、行政からも信頼を寄せられている。今年3月には同社代表の伊藤健太氏の著書「起業家のためのマーケティングバイブル」「成功する起業家はこう考える」の2冊が出版され、ますます起業支援体制を加速させる。

(聞き手:弊社執行役員・緒方 克美)

起業家と士業の“今”のニーズに向き合う

 ――具体的にはどのような形で起業家支援事業を展開されているのでしょうか。

 伊藤社長(以下、伊藤) 主力となるのは、オフライン(実際にセミナーなどに赴いて受講するサービス)とオンライン(ネット上でセミナーなどを受講するサービス)での、経営マーケティング・コンサルにおける支援です。起業家だけでなく、士業を営む方々にもサービスの提供を行っています。

 起業家の方々に向けたサービスは非常にシンプルで、2年間で売上高1億円を目指すためのコミュニティーを築いています。会員には講義や課題解決を通じて経営戦略を学んでいただいています。現在約300社のコミュニティーで、毎月20社くらいずつ参加企業が増加しています。

 士業向けサービスも同じ構図で、現在約300事務所のコミュニティーを築いています。メディアサービス「士業のミカタ」は、業界内でトップレベルのアクセス数・レビュー数を獲得する人気サービスとなっています。

 士業の業界では、AIの台頭などで仕事が減少していくのは明白です。これを見越して、独立した方などを対象に開業支援や集客アドバイス、ホームページ制作などでお手伝いをしています。また、新規の事業を展開したいとお考えのお客さまに、3年で事業を開発するコンサルティングサービスを提供しています。この新事業開発に関しては今後さらに強化し、士業の先生方と、次のステージへの道を一緒に作っていきたいと考えています。

全国規模でのシステム構築で起業家を支援

 ――近年、起業する人たちが増加してきたとはいえ、米国などと比較すると日本の起業率はまだまだ低いと言われています。起業支援をするなかで、日本が抱える課題はどのようなものあると感じられますか。

(株)ウェイビー 伊藤 健太 社長

 伊藤 さまざまですが、いかに資金調達ができるかということが1つの課題でしょう。
例えば、銀行は対象企業の財力で融資の可否を判断することが多く、将来性による判断が得意ではないという問題があります。結果、設立したばかりの企業は融資が受けにくく、資金不足に陥りやすい状況にあります。

 そこで新たに構築したいと考えているのが、“投資を行う際に対象企業の価値やリスクなどを調査するデューデリジェンスの代わりとなるような仕組みを作ること”です。

 弊社は、寄付型から投資型までさまざまなクラウドファンディングのサービスを行う会社とお付き合いさせていただいています。弊社の起業家向けサービスの会員企業数が1000社に達する頃を目途に、金融機関とクラウドファンディングを繋ぎ、設立直後の一番大変な時期に融資を受けやすい体制を構築したいと考えています。

 また近年、CVC(Corporate Venture Capital)やVC(Venture Capital)といった投資活動を行う組織が非常に増えましたが、大半は投資対象がある程度確立してきたところで投資をするという状況です。弊社は起業家に対し、もっと初期から投資することで、可能性を伸ばしていくべきだと考えています。

 我々は直接相手の経営に参画する形をとることで、その会社の日々の売上げなど、金融機関よりも詳細に情報を持っていると自負しています。このため、最近はVCや金融機関などから投資先として会員企業を紹介して欲しいとお声がけいただくようになりました。会員企業を創業前後からお手伝いしているという強みを生かし、早い段位で適切に投資を受けることができる仕組みを構築したいと考えています。

 ――早期に投資することで、企業の可能性を高めていくのですね。

 伊藤 はい。また都市圏の企業だけでなく、地域の企業活性化にも非常に力を入れています。現在は特に徳島県や石川県、岡山県から受託した案件を進めています。この事業では、勉強会・スタディーツアーの2つの活動を通じ、「地方創生推進者の養成・啓発」および、「起業・企業支援による地方創生推進」を行います。

 多くの地域では人口増加が大きなテーマとなっています。これまでも各県・自治体が、企業に対してさまざまな支援活動を取り組まれていますが、ローカルな視点に留まりがちで、現代のマーケットとしてはいささか狭い。人口増加のためには、全国・世界に目を向け、企業や若手ビジネスマンを誘致しつつ、地方企業の販路を全国に広げていく必要があります。弊社には全国的にこれまで培ってきたネットワークがあります。我々がお手伝いすることで、従来の在り方にとらわれない、地方企業造りの仕組みを構築したいと考えています。そのために月次ごとに顧客の密な情報を収集し、データベースの構築を行っています。

 ――今後はどのような方針で事業を展開されるのでしょうか。

 伊藤 福岡でいうと、これまではセミナーなどで定期的に訪れていましたが、近いうちに拠点を置いて1つの基軸として確立させる予定です。

 弊社は、私が病気を通して“死への意識”を抱いたことを基に、小学生時代の友人4人と立ち上げた会社です。最初は事業の軸も不鮮明で、7カ月くらいは売上0という状況でした。0から起業する大変さを知っているからこそ、お客さまに真摯に向き合い、信頼関係を構築することができました。今後は積み上げてきた信頼を、利益にも反映させていかなければならないと考えています。その目安の1つとして、今後3~4年内での上場を目指します。上場は、ビジネスを進めるうえで信用の指標になります。またコンサルタントとして、常に実経験をもってお客さまのニーズに応えていく必要があります。上場を目指すお客さまのモデルケースとなるためにも、経験を積んでおくことが重要だと考えています。

 ――本日はありがとうございました。

<COMPANY INFORMATION>
代 表:伊藤 健太
本社:東京都千代田区五番町12-6 五番町マンションB1F
設 立:2010年8月
資本金:1,000万円
URL:http://wavy-inc.com/

■「起業家のためのマーケティングバイブル」出版記念トークイベント(元LINE森川氏推薦)

<講 師>
伊藤 健太氏((株)ウェイビー代表取締役社長)

<開催日時>
9月23日(土)
午後4時~午後5時50分(受付:午後3時30分~)
※講演会後、伊藤氏との名刺交換時間有り

<会 場>
「風の森」(福岡市博多区 綱場町1-17 福岡パーキングビル)

<参加費>
4,000円

<定員数>
30名

<お申し込み>
下記URLより申し込み
URL:https://goo.gl/forms/bWhZBFPV0o2ubROu2

<プロフィール>
伊藤 健太(いとう・けんた)
1986年11月生まれ。神奈川県横浜市出身、慶應義塾大学卒業。
病気をきっかけに23歳で小学校からの親友4名と、資本金5万円で起業。 約1年間まったく売上がないなか、起業支援業務をスタート。7年間で、年間3,000件を超える起業に関わるようになる。
2016年に士業向けのオウンドメディア「スケダチ」を他社に売却し、2017年には、グループ会社1社を他社に売却。 また、2016年よりベンチャー投資にも力を入れており、 士業向け人材紹介のヒュープロ社をはじめ、4社の投資を実行。 2016年には世界経済フォーラムのU33の若手リーダーとして選抜される。 元LINE社長の森川亮氏推薦の「起業家のためのマーケティングバイブル」と「成功する起業家はこう考える」など著書5冊を出版、NHK、CCTV、日経新聞、夕刊フジ、日刊工業新聞などメディア出演も多数。 京都大学、福岡大学、商工会、経営者団体など年間200回以上の講演もこなす。・日本最大規模の起業イベントに成長、累積4,000人以上が参加している「TERACOYA」主宰 ・起業支援のポータルサイト「助っ人」運営 ・0から1億円を創る商売人コミュニティー「チャレンジャーズ」主宰

 

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