(株)ユーグレナ(本社:東京都港区、出雲充社長)は12日、微細藻類のミドリムシ含有食品に、便秘改善の用があることを確認したと発表。医薬原著論文投稿誌『薬理と治療』に掲載された。
試験内容は、20歳以上60歳未満の女性を対象に、ミドリムシ含有の試験食(低量、中量、高量)と、プラセボ食(※1)を、期間ごとに順番に摂取する、非盲検試験(※2)で実施。排便回数、排便量、排便日数を測定した。
その結果、ミドリムシ含有食品を摂取した期間では、排便回数、排便量、排便日数がともに有意に増加したことを確認。便秘改善に寄与する可能性が示唆されたとしている。同社は「今後も、ヘルスケア分野での利活用や、食材としての付加価値向上を目指した研究開発を行っていく」としていくとしている。
同社では先ごろ、グループ会社で生産部門を担う、八重山殖産(株)(沖縄県石垣市)の敷地内に、ミドリムシなど微細藻類の先端的生産技術の研究開発を行う、「先端生産開発棟」を建設すると発表した。ミドリムシに含まれる特有の機能性成分「パラミロン」などの高付加価値物質や燃料利用に可能な脂質など、目的に応じた特定の物質を多く含むミドリムシの生産方法の開発をはじめ、新規微細藻類を商業生産する技術開発、微細藻類生産のオートメーション化による効率的な生産体制の構築などに取り組む。着工は今月から開始しており、本格稼働は2018年8月を予定している。
※1:プラセボ食
試験物質の代わりに、人体に影響が出にくい物質を配合し、試験食と区別のつかないようにした試験食。
※2:非盲検試験
試験を行う医師、被験者およびスタッフに試験食の情報が開示された上で行う試験。
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