2024年11月21日( 木 )

ジャパンライフ、倒産報道直前に不動産売却と社長辞任

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契約額8,600万円の相談など寄せられる

 家庭用永久磁石磁気治療器を預託等取引契約などによって販売していたジャパンライフ(株)(所在地:東京都千代田区)が、事実上倒産した。本件については、健康情報ニュースの取材では、8,600万円の契約を結んだ消費者から特定適格消費者団体に相談が寄せられていることもわかった。

 この日、同社本社前にはマスコミ関係者が待機。社内に灯りはあるものの人の出入りはなく、郵便受けにはたくさんの新聞が溜まっていた。電話も通じず、連絡が付かない状況にある。

ジャパンライフ本社(26日午後4時25分ごろ)

 取材に応じたジャパンライフ被害対策中部弁護団の関係者は、「(同社は)今月12日付で本社不動産を翔和建物(株)(所在地:東京都千代田区)に売却した」(杉浦英樹法律事務所)と説明。売却先の翔和建物は、「取引額についてはノーコメント。倒産は予想していなかったが、連絡が取れないと思うので、法的に明け渡しを求めることになる」(取引担当)と話している。不動産売却のほか、15日付で山口ひろみ社長が辞任するなど、マスコミ各社が経営破たんを報じる直前に、慌ただしい動きが見られた。

 消費者庁によると、今年10月末時点の預託等取引契約によるジャパンライフ社との契約者は約6,600人に達する。さらに、2度目の行政処分を受けた今年3月以降、同社は新たなビジネスとして業務提供誘引販売取引を開始し、その契約者も10月末時点で約2,000人に上った。消費者庁は、「(従来の契約と)重複している人がどの程度いるのかは不明」(取引対策課)と説明している。

 今月12日から同社に関する情報の提供を求めていた特定適格消費者団体の消費者機構日本には、これまでに26件の情報が寄せられた。そのうち契約額が判明しているのは8件で、契約高は合計1億8,300万円に上る。最高額は8,600万円だった。

「解約を申し入れたが、『事情をよく聞いてから』と言われた」との情報が寄せられるなど、同社が解約に迅速に応じなった様子も浮かび上がった。消費者機構日本では、「相手がつかまらない状況にあり、被害回復訴訟も起こせない」と話している。

【木村 祐作】

 

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