天国と地獄~IT技術活用がわける天国と地獄
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今後10年間で、世の中が激変することは、誰の目にも明らかだ。今後10年間は、平成の30年間に起きた変化の5倍の激変が起きるのではないか。1年単位に置き換えれば15倍のスピードである。まずは人手不足の職種で、ロボットが人間に取って代わる様を誰もが目撃するようになるだろう。
自動運転車の普及度合いも加速している。運転好きな人たちには迷惑なことだろうが、テレビで流されていたロボットによる宅配の実験を見た。「この実験結果はすぐに実現につながるだろうな」と直感した。10年先のことではない。5年以内には自動化させるであろう。どの宅配業者としても、運転手確保こそが経営維持の絶対条件。人件費も高騰する。ロボット導入コストが削減されれば一挙に波及する。
タクシー運転手の先行き不安を耳にするようになった。ロボット運転の実現を本気で認識できるようになってきたからである。「まだ私は55歳ですから、あと最低10年は働かないといけません。転職するにしても、スキルは何もありませんから」と本音で不安感を語る運転手もいる。運送業界も、業界ぐるみでロボット運転代行へ果敢に挑戦している。この世からプロ運転手という職種が消滅したならば、彼らが就ける仕事は創出できるのであろうか!!
NHKで日曜日夜に放送されているドキュメント番組が興味深い。最近では脳解析の進歩が驚異的である。記憶が保存されている個所も解明されてきた。アルツハイマー病を食い止めるメドもたってきたようだ。遺伝子の研究から、癌に有効な抗生物質の開発が進展しているとか。頭脳の活動の再活性化を図り癌による死を減らすとなれば、人間の平均寿命は延びる。平均寿命90歳の突破は容易だ。その長寿が実現できたとき、貴方は一体どの水準の生活を維持できるのか!!
『ITで確実に世の中は進化する』という趣旨の本を読んだ。「2045年前後にはAIが人間の能力を超える時代がやってくる」と断言する。たしかに利用者からするととんでもなく便利な社会がやってくることは確信できる。だが我々は、生活者という一面も持っている。「どうやって稼いで生活するか?」という切実な問題を抱えて生きる現実がある。
この本の著者の回答は冷酷だ。曰く「IT進化を理解し受け止めて活用する人たちと、まったくの無頓着・無理解の人たちとの間には天国と地獄の差がついても仕方がない」。
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