2024年12月22日( 日 )

野党大同団結へ、小沢一郎氏が福岡入り

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 自由党の小沢一郎氏が6日、福岡入りしていたことがわかった。福岡で小沢氏は、野田国義参議院議員が同席するなか、民進党福岡県連代表の吉村敏男福岡県議と面談した模様。

 吉村代表は、7日に発足した新党「国民民主党」(国民党)に所属する方針。同県連では、民進党に離党届を出さない限り、自動的に国民党所属になるとされ、地方議員から戸惑いの声があがっている。国民党の結党大会が生中継されるなか、ある地方議員からは「自分の身の振り方については、これからの話だと思っている」という呑気な声も聞かれた。

 議員は、それぞれに政治信条をもち、民意を背負う。吉村代表は所属議員の離党を許さない構えだが、議員同士で思想や行動を強制・強要することは民意の軽視(無視)である。議員組織内におけるトップダウンは民主主義の否定にほかならない。それぞれが地元有権者の声を聞き、行動を決めるのが真っ当な手順だ。また、選挙はその民意を問う手段である。昨年10月の衆院選から約半年しか経たないなかで、国会会期中の政党合流劇もまた、民意の軽視と言わざるを得ない。

 混乱を見せる地方組織も含め、野党勢力の結集へ向けて小沢氏が積極的に動いている様子がうかがえる。翌7日、小沢氏に師事する野田氏は民進党を離党し、無所属での活動を表明した。「政権交代可能な政治」の実現を目指し、野党結集のための“調整役”になるとの決意を語った。国民民主党の誕生は、これから起こる大激変の前触れかもしれない。

 

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