2024年12月23日( 月 )

「脊振の自然に魅せられて」 『ツクシシャクナゲ』筑紫石楠花 ツツジ科

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 脊振を代表する花といえば、春に咲くピンクの花、ツクシシャクナゲとコバノミツバツツジです。ツクシシャクナゲもコバノミツバツツジも4月末から5月のゴールデンウィーク期間に咲いてくれます。
 中でもツクシシャクナゲはピンク色で気品ある花です。脊振の急峻な谷や尾根に自生しており、脊振の花のなかでは女王と言ってもいいでしょう。
ツクシシャクナゲは大陸からやってくる厳しい冬の季節風や、雪に耐えて開花を待っています。その厳しさに耐えたからこそ美しい花を咲かせるのです。
 また、この花は毎年たくさんの花を咲かせるわけではありません。4、5年に一度、「あたり年」があり、たくさんの花を咲かせます。それ以外の年はポツポツ咲いている感じです。だから、より一層たくさんの花を咲かせる「あたり年」が恋しくなります。

 脊振では椎原登山口から登る猟師岩山あたりの縦走路に数多く咲きます。それ以外にも群生している場所があり、マニアックな登山者が観賞に訪れています。
 2018年は、「あたり年」で、愛らしいピンクの花を見ることができました。また今年は桜を始め、草花や樹木の花が1週間近く早く咲きました。
私が記録したなかで、2011年はツクシシャクナゲが最高に咲いた年でした。福岡県では犬ヶ岳のツクシシャクナゲが有名ですが、あえて遠出をしなくても福岡市の都心から近い脊振山系でシャクナゲの観賞ができます。
 またコバノミツバツツジは縦走路に花のトンネルを作ってくれ、登山者を歓迎してくれます。4月末から5月のゴールデンウィーク期間にツクシシャクナゲとコバノミツバツツジのコラボレーションに出会えると最高です。

ツクシシャクナゲ 2018年5月4日撮影

ツクシシャクナゲとコバノミツバツツジ 2018年4月23日撮影

2018年5月15日記
池田 友行

 

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