豊洲市場違法設計疑惑の日建設計、築地再開発も受託
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訴訟にまで発展した築地市場移転問題。構造設計の違法性を問われる大手設計会社が、東京都から市場移転の関連事業を特命随意契約で受託していることがわかった。
6月29日、豊洲市場水産仲卸売場棟の構造設計が建築関連法規に違反しているとして、築地市場の仲卸業者らが東京都に対し、建物の使用禁止と除却を求める訴訟を東京地裁で起こした。
同訴訟の争点となる建物の設計を担当したのは、大手の(株)日建設計(東京都千代田区、亀井忠夫代表)。同社は一方で、築地市場移転後の跡地における再開発の計画策定に関する業務について、東京都と特命随意契約を結んでいた。
同社が受託したのは、「築地再開発の検討に係る業務委託(その3)」。この業務は、前年度から続いており、2018年度では、「まちづくり方針を策定するため、大きな視点で示された長期的時間軸を意識した段階的整備、将来の都民にとっての価値の最大化、基本的考え方としての立地条件の最大限活用などについて計画内容の具体化を図っていく」(東京都)という。事業の継続性という観点から、同社が再び採用されることになった。契約金額は2,430万円。
豊洲市場の建物で物議を醸す原因をつくったのは、ほかならぬ日建設計だが、市場移転は、同社にとって二度おいしい話のようだ。
【山下 康太】
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