2024年12月24日( 火 )

40年にわたり高機能松の実種子を供給~日本三晶製薬(株)(前)

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ

 健康食品市場では、さまざまな機能性素材が溢れており、流行に流されることなく、使われ続けている素材は少ない。そのなかで、確かな機能性や品質、安全性のもと、40年以上にわたり健康素材として利用されているのが松種子由来原料。日本三晶製薬は、その豊富な機能に直目し、数多くのエビデンスと特許を取得してきたパイオニア企業として知られている。

古来より不老長寿や滋養強壮の生薬として利用

▲松の実

 古来から神聖な存在として親しまれている松は、世界に100種類以上あり、アジア東北部、ヨーロッパ、中東(東地中海地方)、北米大陸など世界各地に分布する。国内では7種類の松が自生しているといわれ、なかでも5針の葉をもち、高級盆栽としても知られる「五葉松」は、モンゴル、ロシア、中国および韓国北部といった、標高が高く、極寒の地に自生することで、非常に生命力の強い植物として知られている。
 食用として使われている種子は20 ~ 30m まで成長し、約15 年で松笠(松ぼっくり)が付き、1個あたり約150 個の種子が包み込むように付くという。

 約2,000年前に書かれた中国で最も有名な漢方薬の祖といわれる李時珍の著書「本草綱目」や「本草品彙」には松脂、松節、松葉、松花粉、根白皮、松球など松の各部位の薬理作用があるといい、関節、毛髪、内臓への効果が記されている。
 国内においては、福岡県にある、小倉貫川遺跡から出土した2万年前の五葉松の松葉は弾力があることから、古来の日本では松が不老長寿の木として長年親しまれてきた。また、九州地方では民間療法として、五葉松の松笠を煎じて飲むと、胃がんに良いと言い伝えられていたという。

▲五葉松

 日本三晶製薬の創業者で30年以上にわたり松の実の研究開発を続けた故吉原將純氏は、太平洋戦争時に広島で原爆に遭う。その後遺症の経験から、体に良い食品として、太古から伝わる五葉の松の機能性に着目した。当時は菓子業に従事する傍ら、新鮮な種子を輸入し、国内で硬質の殻を粉砕・搾汁する加工機を開発。松の種子は、硬い殻と白い実に分けられ、殻からはエキスを、実からは特許技術でオイルを抽出している。

 大学や研究機関との共同研究により、種子の殻エキスからは「SPN(スパン)」と呼ばれる有効成分を、松の実のオイルからはリノレン酸に近い独自成分「ピノレン酸(正式名称:オクタデカトリエン酸)」をそれぞれ発見。研究により、さまざまな機能性が解明され、各学会などで発表している。

(つづく)

<COMPANY INFORMATION>
日本三晶製薬(株)
所在地:愛知県名古屋市北区楠4-818(本社)
TEL:052-909-5556
FAX:052-903-1970
業務内容:健康関連商品の製造・販売
URL:http://www.matsu-kichi.com/

(後)

関連キーワード

関連記事