日本と台湾の産業連携推進2018‐19の行方!(後)
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セミナーが産業別から自治体ベースに展開する
――8月3日には恒例の「2018台湾最新ビジネスセミナー~新北in東京~」(共催:TJPO、(財)資訊工業策進会)が開催されました。台湾からはTJPO最高顧問の何美玥女史(現・総統府国策顧問、元経済部長)を団長に、曽文生経済部政務次長(事務次官)などが来日されました。また参加者も、日台OBネットワーク会員を中心に300名を超え大盛況でした。
坂井賢司氏 昨年の東京のセミナーは台湾主力のIT関連(電子デバイスなど)がテーマでしたが、今年は再生医療や健康食品をテーマとして取り上げました。さらに、今年は初めて自治体の投資環境「新北市企業誘致推進計画」を紹介しました。従来、台湾関連のセミナーは、経済部などの主催で、産業別のものがほとんどでした。しかし、最近は産業を横断、自治体ベースのものも増えてきています。6月25日には、高雄市長も参加して「2018台湾・高雄最新ビジネスセミナー」も開催されました。
新北市は台湾最大の行政区です。直轄市になったのは2010年ですが、もともとは台湾省の県であった台北県と呼ばれていたところです。台北市は政治経済が密集する首都です。一方、新北市は人口393万人で、29区の独特な地域文化をもち、広い土地と豊かな産業基礎を備え、台北市の周りを取り囲んでいます。投資環境が整い、今台湾で一番活気のあるビジネスゾーンとなり、国内外の企業の工場や研究所が集中しています。
再生医療「台湾学界の研究開発による新しい再生医学の医療機器材および薬品について」や健康食品「台湾保健栄養食品原料と製品開発力」をテーマにした講演も好評でした。話の内容は少し専門的で難しかったのですが、参加者には、理系の方も多く、興味津々で聞いておられました。また、当日は、会場で、鹿児島の前臨床実験受託で日本有数の(株)新日本科学と台湾の麥德凱生科股份有限公司(MEDGAEA LIFE SCIENCES LTD.)とのMOU調印式が行われました。同有限公司は2005年に台湾で設立された、健康食品、漢方薬、医療機器および化学品の前臨床研究受託会社です。2007年頃から地道に進めてきた、台湾のバイオ医薬品がここ2、3年で急速に進歩、日本のバイオ医薬品の良きパートナーとして、開発、研究などを一緒に進めていくことが考えられています。
最後にお知らせとして「2018台湾最新ビジネスセミナー」は関西圏の方を対象に11月16日(金)に大阪市のホテル阪急インターナショナルでも行います。ここでは医療、電子デバイスなどに加え、高雄市の投資環境の紹介などもテーマの1つとして議論にあがっております。多くの方にご参加いただければ嬉しく思います。
(了)
【金木 亮憲】【日台OBネットワーク】(峯岸進会長)
台湾大好き人間の集まりである。2007年設立で会員は約360人。大企業の元台湾董事長クラスが名前を連ねる。毎年、日本で1~2回の交流会を開催。会員ほか、日本企業の各界名士および台湾政府高官や産業界も参加するため、日台双方の重要な情報交換の場となっている。関連キーワード
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