シニア層を対象に身元を保証し、ワンストップでさまざまな法的手続き(後)
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プラス事務所 司法書士法人
パイオニアとしてのノウハウを活用
現在、プラス事務所がオフィスを置いているのは福岡市天神と博多、佐世保、熊本、東京。スタッフは司法書士、行政書士、土地家屋調査士、ファイナンシャルプランナーなどの有資格者のほか、相続手続、プラスらいふサポート、そして全オフィスの管理部門などを合わせて102名がおり、そのうちプラスらいふサポートは福岡と東京で6名がサービスを担当している。
プラス事務所がここまで成長できたのも、相談にきた顧客に「できない」といわないで対応してきたからだと宮崎代表は話す。「司法書士や行政書士などの士業は専門分野が違うので、いわば縦割りになっています。でも、相続などの問題を抱える人は分野を越えたいろいろなサービスを欲しています。そこで私はその要望に応えるために少しずつサービスの幅を広げてきました。土地家屋調査士などはその典型ですが、2008年には専業部門として相続手続センターも立ち上げました。弁護士の方など、士業の方がプラスらいふサポートに近いサービスを付随的にやっておられる所はありますが、私たちは相続手続センターのように専業として取り組み、きめ細かくサービスを行っています。そこが大きな違いで、私たちの強みでもあります」。
ただ、プラスらいふサポートのサービスは無資格でできるとはいえ信用が第一。また、高齢者が相手なので、さまざまな事情や局面に対応できる高い能力が必要だ。もともと、このサービスは東京オフィスの渋谷正博氏がパイオニアで、10年以上もの実績がありノウハウを積み上げてきた。とくに認知症の人への対応力は優れており、豊かな経験がものをいっていると宮崎代表は評価している。
需要の伸びが予想される事業
では、実際にどのような人が依頼に来るのだろうか。「らいふサポートは70歳以上の方が多く、相続手続きセンターは60代がメインですね。身元保証の方は、ご本人から依頼される場合もありますが、親族の方が老人ホームに入れようとしても事情があって身元保証人になれないとか、老人ホームから入所希望者がおられるけれど保証人がいないので何とかならないかなど、いろいろなケースがあります。ある時は、身内のいない檀家の方がおられるので、お願いできないかとお寺から依頼もありましたね」。
かつては、高齢者の世話や葬儀、墓の継承は家族や親族、地域で行っており、日本の美点の1つに数えられていた。ところが、核家族化が進み、さらに子どもをもつことへのためらいが生まれるなど、価値観の多様化や超高齢社会への急速な移行により、その美点が大きく崩れた。
「私どもと契約されると、終末期から亡くなった後までの心配事から一気に解放され、気持ち的に安定する人が多いですね。そういう意味では、社会的にお役に立っている事業だと自負しています」と宮崎代表。
内閣府は今後も高齢化率は上昇を続け、2060年には65歳以上の人口が18%近くを占めると予想している。そんな時代にあって、この事業は、ますます需要が増えていくことは間違いない。それに対応するため、宮崎代表はスタッフ養成に力を入れているところだ。
(了)
<COMPANY INFORMATION>
代 表:宮崎 寛司
所在地:福岡市中央区天神2-14-8 福岡天神センタービル3F
設 立:1993年4月
TEL:092-752-8266
URL:https://plus-office.jp<プロフィール>
宮崎 寛司(みやざき・ひろし)
1962年、福岡市生まれ。西南学院大学法学部卒業。87年、行政書士資格を取得。翌年、司法書士資格を取得し93年に事務所を開設。2015年、(一社)プラスらいふサポートを設立した。相続の相談は年間1,100件を超える。趣味は読書とサーフィン。関連キーワード
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