【変わる大学入試】防衛大と防衛医大、大学入試改革にともなう方針変更は「無し」
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防衛省は5日、NetIB-Newsの取材に対し、同省が管轄する幹部自衛官養成施設である防衛大学校と防衛医科大学校の学生採用試験実施方針を当面、変更しないことを明らかにした。2020年度に予定されている大学入試改革について答えたもので、防衛省は「現時点においては、大学入試改革にともなう(試験内容の)大幅な変更は無い」とした。ただし、「2019年度初頭に予定されている文科省の方針決定や、一般大学の動向を見ながら必要に応じて対応する」ともしており、早い段階での方針変更に含みももたせている。
現行の大学入試センター試験は2019年度(2020年1月)の実施を最後に廃止され、2020年度からは「大学入学共通テスト」に変更される。マークシート形式の出題方法も見直される予定で、特に英語はこれまでの「文法偏重」を改め、4技能(読む、聞く、話す、書く)をバランス良く評価する目的で、共通テストに加えて民間の資格・検定試験を活用する方向で検討が進んでいる。民間試験についてはすでに、実用英語技能検定やTOEICなど7団体24の資格・検定試験の採用が決定している。
また、新大学入試では受験生を評価する資料として、高校から提出される調査書を重視する方針も打ち出されており、課外活動や部活動、留学などの記録を「e-ポートフォリオ」と呼ばれるシステムで管理し、入学者決定の評価指標に用いる予定だ。
こうした大幅な変更に伴って高校の授業内容も変わるとされており、一部の進学校の授業では「アクティブ・ラーニング」(議論などを重視する、能動的な学び)を取り入れる動きなどが広がっている。防衛大学は4年制、防衛医大は6年制の幹部自衛官養成施設で、学生は幹部自衛官として必要な知識や技術を身に着けるための授業や訓練を受ける。両校とも男女共学の全寮制で学費は無料。在学中は給与や賞与などが支給される。
毎年10月に実施される防衛医大(医学科)入試の1次試験は、東京大学や国公立大学医学部などの難関校を受験する生徒が「力試し」として受験することが多く、2017年は85人の募集に対して約6,000人が受験していた(実質倍率は20倍程度)。大学入試改革で一般大学の入試内容やスケジュールが大幅に変更されれば、出題傾向や日程が異なる防衛医大の受験者数にも影響を与えるとみられている。
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