健康寿命を延ばす!福岡の新たな特産品、豚骨ガラから骨ホルモン
-
(株)クリーン・エコバランス
「かかと落とし」から経口投与へ
脳の活性化や血糖値抑制に役立つ、新たな健康素材としてメディアで注目されている「骨ホルモン抽出物」(正式名称「オステオカルシン」)。タンパク質の一種であるこの成分は、骨に刺激を与えることで分泌されるとされ、巷では、直立した状態からつま先立ちとなり、かかとを床にストンと落とし、全体の骨に刺激を与える「かかと落とし」が話題になっている。
「オステオカルシン」は、2007年、コロンビア大学のジェラルド・カーステン教授がその働きを発見。13年と14年に九州大学の研究チームが「オステオカルシン」はインスリンを分泌する膵臓へ直接作用すること、またインスリン分泌を促すホルモンにも作用してインスリン分泌を促し血糖値を抑制し、さらに全身の機能を活性化させることに寄与することを発見した。
まさに機能性素材といえる「オステオカルシン」だが、大腸菌を培養してつくる従来の製造方法では1㎎約3,000円と高額。従って、手軽に自己生産できる「かかと落とし」が注目されているわけだが、福岡の企業で、1㎎1~2円で製造できる抽出方法の開発に世界で初めて成功。その原料となったのが、なんと、福岡名物「とんこつラーメン」のスープで使用する豚骨ガラだった。
「オステオカルシン」の抽出方法を開発したのは(株)クリーン・エコバランス(福岡市博多区)。同社は、ラーメン店がスープづくりに使った豚骨ガラを有価で買い取り、リサイクル骨粉肥料を製造。この骨粉肥料を使用した自社ブランド「福岡とんこつねぎ」を契約農家から仕入れ、加工してラーメン店に販売する『リサイクルループ事業』を手がけてきた。本来、豚骨ガラは、産業廃棄物として処理コストがかかるため、多くのラーメン店から喜ばれ、有名チェーンも参加している。
さらに同社では、九州大学と共同特許を出願している新規事業として、豚骨ガラ由来の「オステオカルシン」の含有食品の開発を行ってきた。そして、このたび、その開発に成功。商品化が近づいているという。同社の山下泰寿代表取締役によると、豚は雑食であるため、体内構造が人間に近く、「10時間煮込まれた豚骨ガラは軽石のように脆くなっているため、オステオカルシンを抽出しやすい」という。
「とんこつラーメン」を出すラーメン店が数多く軒を並べる福岡であれば、十分に煮込まれた豚骨ガラを安価で毎日大量に入手することが可能。費用がかかっていた「オステオカルシン」の経口摂取が、多くの人にとって現実的な価格で実現できるようになる。高齢化にともない医療費の問題から、健康寿命の延伸が国策として叫ばれるなか、日本を救う健康素材として新たな福岡の特産品となるかもしれない
【山下 康太】
<COMPANY INFORMATION>
(株)クリーン・エコバランス
代 表:山下 泰寿
所在地:福岡市博多区竹丘町2-4-27
設 立:2003年2月
資本金:3,200万円
TEL:092-501-3577
URL:https://www.eco-b.jp/関連キーワード
関連記事
2024年11月20日 12:302024年11月11日 13:002024年11月1日 10:172024年11月22日 15:302024年11月21日 13:002024年11月14日 10:252024年11月18日 18:02
最近の人気記事
おすすめ記事
まちかど風景
- 優良企業を集めた求人サイト
-
Premium Search 求人を探す