100％クリーンエネルギーの稼働と高度な選別でゼロエミッションを目指す（後）

（株）三和興業

稼働エネルギーの100％自社消費を目指して

　「分ければ分けるほど、あらゆる分野での需要を満たすことができると思います。そのスピードとキャパシティーを広げ、この施設の能力を最大限まで引き出していきたいと思っています。また現在は、油圧式でクリーンエンジンを採用した重機も導入し、環境に優しく、かつ作業効率を向上することが可能になっています」（大山社長）。

　そして同時進行で取り組んでいるのが、リサイクルセンターの100％クリーンエネルギーでの稼働だ。「化石燃料や原発に頼らずに、新エネルギーや自社の太陽光発電からの電力を自社消費しながら施設運営を行う準備を整えていて、これも近い将来の実現を目指します」（大山社長）。

　大山社長の信念は「一以貫之」と「三方良し」。リサイクルのあり方や選別方法を追求することで、商材が多様化し、自社ならびにその活動に関わる企業や地域が幸せになることを常に願っているという。太陽光発電での施設稼働や雨水を使ったスプリンクラーなど、自社での積極的な取り組みはもちろん、他社とのタイアップで実現したメガソーラー、地域や扱う社員にも優しいクリーンな重機の導入なども、ほか者を尊重する企業姿勢からくる取り組みだ。持続可能な循環型社会の実現。一世代前だとそれは雲のように高い理想だったかもしれないが、それが実現する日はもう、すぐそこまできているのかもしれない。

（了）

＜COMPANY INFORMATION＞
代　表：大山　哲寿
所在地：福岡市東区千早2-2-43 sanwaビル3F
設　立：1963年4月
資本金：3,000万円
ＴＥＬ：092-671-1855
ＵＲＬ：http://www.sanwa-iec.co.jp

＜プロフィール＞
大山　哲寿（おおやま・てつひさ）
　1972年生まれ。97年、（株）三和興業に入社。まちづくりや地域振興など、社外活動も精力的に行う。2011年、同社社長に就任。「創立から約半世紀。皆さまのおかげで、福岡とともに歩んでくることができました。これからも地域発展のために尽力してまいりますので、ご愛顧のほどよろしくお願いいたします」。