流通業界の2018年を振り返る(5)~井筒屋、コレット、黒崎店など3店閉鎖
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井筒屋は2018年7月31日、コレット、黒崎店、宇部井筒屋を閉鎖すると発表した。百貨店の閉鎖は地域社会に与える影響が大きく、顧客の反発も無視できない。3店とも赤字で、体力のあるうちに処理し経営資源を小倉本店に集中する、との考えからだ。地方都市で進む人口減と百貨店市場の縮小を考慮するとやむを得ない決断だった。
とはいえデメリットもある。北九州での存在感低下は数字に現れない影響が出てくると予想される。従業員の士気低下も気になる。2010年、大型リストラを実施し社員の2割に当たる約240人が会社を去ったのは記憶に新しい。従業員は「またか」の思いだろう。
コレット、黒崎店の閉鎖は新たな競合を呼び入れることになりかねない。コレットは来年2月末の閉鎖後、野村不動産グループのジオアカマツが運営を引き継ぐことが決まった。ジオアカマツはかつて博多リバレインの運営をしており、コレットは専門店ビルにすると予想される。
来年5月末閉鎖する黒崎店の跡は丸紅子会社の丸紅リアルエステートマネジメントが運営を受託する。
井筒屋はコレットの「ZARA」などを本店新館に移転し同館を若者向けにする計画だ。JR小倉駅の「アミュプラザ小倉」もコレットの有力テナントの誘致に動いている。
井筒屋は3店閉鎖後、小倉本店を改装し、営業をテコ入れ。縮小均衡で生き残りを図る。
(つづく)
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