中国経済新聞に学ぶ~737MAXを中国最終仕上げセンターから初納入 ボーイング・中国舟山工場が完成(後)
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ボーイングが製造する約4機に1機は中国向けで、中国の航空会社は同社の最大の収益源である737の最大の買い手。ボーイングは舟山の新施設でいずれ737MAX年間100機の最終仕上げを行う計画だ。フランス社長は本格稼働の時期については言及を控えたが、従業員の熟練に応じて「徐々に向上する」と説明した。約75人の従業員の大部分はボーイングの米社員で、新たに採用された従業員の育成を手助けするため一時的に駐在する。
ブランズ社長によると、舟山の施設の塗装部門がまだ稼働していないため、中国国際航空に今回納入された機体は米国で塗装された。中国では内装の総仕上げが行われたが、「作業指示はかなり限定的」だったという。
ボーイングの最新民間航空機市場予測(CMO)は、中国が世界最大の民間航空市場になるとしており、中国の需要が今後20年で7690機、1兆2千億ドル(約136兆円)相当に達すると見込んでいる。また、中国では航空会社の保有航空機拡大を支えるため、1兆5千億ドル以上の航空サービスが必要になるとしている。同社は、舟山工場の完成と稼働により国内顧客にさらに寄り添うこととなり、同センターの年間引き渡し能力を約100機と見込んでいる。
米ボーイングで北東アジアのマーケティング責任者を務めるダレン・ハルスト氏が13日、東京都内で記者会見し、アジアでは「787」や「777」などワイドボディー(WB)機と呼ぶ双通路の中・大型機の需要が拡大すると強調した。特に「中国は潜在的な需要がすさまじい」と指摘した一方、小型機を含めた現地生産には従来通り慎重な姿勢を繰り返した。ハルスト氏は向こう20年、中国で1500機のWB機の需要が生まれるとの見方を示した。 同社はナローボディー(NB)機と呼ぶ小型機の「737」の最終仕上げ拠点を中国の舟山市に設けたばかり。ただハルスト氏は将来的な完成機の最終組み立てやWB機への拡充については、「舟山の機能はあくまでも塗装や最終仕上げで、工場ではない」と話した。
競合するエアバスはすでに中国に工場をもつが、日本の航空関連メーカーの関係者からは「ボーイングが警戒するのは 虎の子の技術流出だろう」との指摘も聞かれる。中国商用飛檐(COMAC)はNB機の「C919」の初飛行にも成功しており(ボーイングにとってはライバルとなる。
米中貿易摩擦の影響については、(ルスト氏は「短期的に見た場合、インパクトは今のところは出ていない」と述べたうえで、「(ボーイングとして)米国と中国の指導層に対し、航空機産業がいかに経済や産業に重要かを訴えている」と語った。
「米中の航空機業界の関係はWin-Winであった。なるべくそれを今後も持続させたい。より良いソリューションをうみだし、米中相互の利益をもたらす関係を維持したい」と語った。
(了)
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