2024年11月25日( 月 )

レッドキャベツが発祥の山口県から撤退

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 (株)レッドキャベツ(本社・福岡市博多区、岩下良社長)は、2月に山口県内の全店舗を閉店することを明らかにした。2014年にイオンの傘下に入り本社を福岡に移したが、もともとは下関市が発祥の地場スーパーだっただけに、山口県からの全面撤退に大きな衝撃が走っている。

【表1】を見ていただきたい。
~この表から見えるもの~
◆レッドキャベツは1984年、岩下社長の父親、故義之氏が下関市で創業(資本金800万円)。第1号店の熊野店を皮切りに、宇部市や山陽小野田市に進出。1996年3月には北九州市に1号店の紅梅店を出店し、以後福岡県内や佐賀県、長崎県、熊本県に店舗を広げていった。
◆おひざ元の山口県で小売業界の競争が激化したため、レッドキャベツは生き残りを図るため2014年9月22日、イオンに第三者割当増資をもちかけ、株式の86.7%を引き受けてもらい連結子会社となった。しかし、下関市内ではイオンやイズミ、トライアルなどの大手との競合、また小売部門でもセブンイレブンやローソンなどのコンビニやコスモス薬品などのドラッグストアとの競争も激化し、業況
は好転しなかったという。
◆レッドキャベツが山口県から全面撤退を決断したのは、自助努力の限界を超える外部環境の変化による業績不振が、大きな要因となったようだ。今年に入り従業員やテナントなどに2月で店舗閉鎖することを告知したという。
◆ここで問題となるのは、レッドキャベツは地場のスーパーであり、地場業者が鮮魚や精肉など生鮮食料品のテナントとして入っている。また、これら生鮮食料品は地元市場などから仕入れている場合も多いといわれている。閉店の影響は消費者だけではなく、テナントや仲卸も含む多くの関係業者におよぶことになりそうだ。

【表2】、【表3】を見ていただきたい。
~これらの表から見えるもの~
◆山口県の6店舗を閉鎖した後は、福岡県14店舗、佐賀県2店舗、長崎県2店舗の計18店舗となる。創業以来54店舗を新設したが、36店舗(含む山口県の6店舗)を閉鎖することになり、スクラップアンドビルドが頻繁に行われているのがわかる。

<まとめ>
レッドキャベツはイオンの連結子会社であるが、発祥の山口県にある全6店舗を閉鎖することで、九州を地盤とする企業となる。そうなれば、イオン九州の営業方針に従わざるを得なくなるものと推測される。はたして、今後もレッドキャベツ単独の名称で生きていけるのだろうか。

【(株)データ・マックス顧問 浜崎 裕治】

 

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