グローバル市場で成長を続ける 国際物流事業パイオニアの強みとは(2)
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西日本鉄道(株) 国際物流事業本部
執行役員副本部長兼営業企画部長
黒飛 茂樹 氏海外進出で得た現地知識や経験がシナジーを生む
―西鉄グループとしてのシナジーは、どのような点で生かされていますか。
黒飛 九州がASEANに事業展開する際に地理的環境で有利という認識が広まり、ASEANの国々に進出を検討する国内企業が増加しました。国際物流事業本部は西鉄グループ内で先駆けて海外に進出しており、とくにアジア地域では西鉄グループの住宅事業やホテル事業とのシナジーが生まれています。たとえば、住宅などの建設で使用する資材の国際輸送業務を行っています。また、今まで経験のない国への事業進出はハードルが高いですが、国際物流事業本部が得た現地の商習慣やリスク回避などの知識や経験を西鉄グループ内で提供することで、ほかの部門が海外進出する際のサポートとなっています。
事業成長の鍵はネットワークの広さ、調達力そして対応力
―競合が存在するなかで国際物流事業が成長を続ける、その強みとは何でしょうか。
黒飛 弊社のネットワークの広さ、調達力、そしてお客さまへの対応力が強みと考えています。まずネットワークの広さでは、自社のものに加え、世界各国の航空貨物取扱業者で組織されるWACOに加盟しており、全世界を網羅する運送が可能なことが利点です。次に輸送スペースの調達力では、必要な物を納期に合わせてお届けできるようにお客さまのご要望に合う選択肢を提供できることが大切です。弊社では、航空輸送を行う航空会社や海上輸送を行う船会社と長期的な取引体制の構築を行い、競争力のある運賃と安定した輸送体制を供給してもらえるように営業のバックヤードの調達部門を強化しています。そして、今後はメインの会社とはパートナーシップを組み、協力関係を構築していく方針です。物流のさまざまな課題に取り組むなかで、徹底的に話し合うことを大切にしてサービスの品質を高め、構築した関係をもってお客さまにサービスをご提供することが弊社の戦略です。
また、お客さまへの対応力に関しては迅速な対応はもちろんのこと、年間を通して安定したサービスをご提供できるように、お客さま対応の基本を丁寧に行っています。お客さまにとっても対応に安定感があることが、取引をするうえで安心につながると感じています。また、必要な貨物追跡情報をITサポートにより可視化できるように、西鉄グループとして運送オペレーションに独自開発した基幹システムのパワーネットを利用しています。
(つづく)
【文・構成:石井 ゆかり】関連キーワード
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