閉鎖された福岡市の産廃処分場、地権者との和解交渉難航か
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昨年10月28日をもって、産業廃棄物の最終処分場運営許可を失効した(株)和幸商会(福岡市博多区)。同社が運営していた同市博多区の金隈産廃処分場は今も閉鎖されたままだ。昨年末ごろまでは、場内で重機が動く様子が確認されていたが、今は門扉が固く閉ざされたまま。「24時間監視中」という看板だけがポツンと残されたままだ。
許可更新のネックとなったのは、場内土地の所有権を和幸商会関連会社(株)クリーン金隈と個人が争っているため。福岡市は「所有権がグレーな状況で許可更新はできない」という判断をしていた。
処分場閉鎖前から、水面下では和解交渉が続いているようだが、4カ月経過した今も話はまとまらない。和幸商会側の交渉窓口が二転三転。「和解交渉ブローカー」とも思える人物も登場し、和解条件をめぐって、無駄な駆け引きと時間だけが過ぎていっている。双方が代理人弁護士を抱えているにも関わらず、それを飛び越えて自分の「手柄」にしようという思惑も見え隠れする。
双方が譲らないのは、先に処分場の拡張という目的があるためだ。残余量の少ない現在の処分場を拡張すれば、将来にわたって、十数億円分の処理費を稼ぐ器が出来上がる。しかも、福岡市内で利便性の良い立地。業界関係者も適正な運営さえ行われれば、ここを利用しない手はないはずだ。
今までのような交渉はやめにして、双方が弁護士に一任し、法的な見地のもと妥協点を見出すほかに再開の道はない。
【東城 洋平】
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