2024年12月04日( 水 )

春吉橋迂回路を活用し、試行イベント 千年夜市とコラボで、30店舗が出店

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 国道202号(国体道路)にある春吉橋建て替えのため設置された迂回路橋上空間を利用したイベント「令春橋宴祭」(主催=春吉橋賑わい空間試行イベント実行委員会)が4月26日から5月6日までの11日間「千年夜市」プロジェクトとのコラボ企画として開催された。地元飲食店など30店舗が出店し、音楽ライブなども行われた。

千年夜市とコラボした試行イベント「令春橋宴祭」の様子

 令春橋宴祭は、「福岡のど真ん中で、飲んで!食べて!楽しんで!」をキーワードに、春吉橋界隈を歩く観光客や会社員などにフラッと立ち寄ってもらい、地元グルメや音楽などを楽しんでもらう趣向。この点、他のナイトマーケットと同じだが、場所が迂回路橋上なのがユニークな点だ。主催者は「イタリアなど海外には、橋上でイベントを行う事例はあるが、国内にはまだない。迂回路を賑わい空間にする試みは、全国でも春吉橋が初めて」としている。

 初日は、あいにくの曇天だったが、夕方以降、観光客や会社員、家族連れなどが訪れ始め、ビールを飲みながら、焼きそばやから揚げなどに舌鼓を打つ姿が見られた。千年夜市実行委員長の松岡まさたかさんは「(迂回路の)立地は非常に良い。期間中、多くのお客さんが来るだろう。今回の店舗は、過去に出店実績のある地元飲食店に声をかけた。気軽に遊びに来て欲しい」と話していた。

会場に展示された迂回路建設に関わった技術者のパネル
イベント告知のため制作された動画
(画像提供:福岡国道事務所)。
玉屋本店ビルの「NAKASU-VISION」で上映

 迂回路橋は通常、工事完了後に撤去するため、仮設工事だが、この迂回路橋は、将来の空間活用を見越し、本設工事がなされている。工事は九州地方整備局の担当だが、本設工事のための追加費用は福岡市が負担した。会場には、迂回路橋の建設に関わった九州地方整備局福岡国道事務所、松山建設(株)、(株)才田組、(株)名村造船所、熊川工業(株)の技術者のパネルなどが展示された。

 福岡国道事務所は、イベントに際し、告知用の動画を制作。会場近くの玉屋本店ビルの協力を得て、ビル側面に設置された「NASASU-VISION」上で放映した。

【大石 恭正】

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