2024年11月30日( 土 )

中国経済新聞に学ぶ~ミレニアル世代 世界ぜいたく品の購入主力軍に(前)

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 管理コンサルティング会社ベイン・アンド・カンパニーがこのほど発表した報告書「中国ぜいたく品市場研究」によると、2018年に中国ぜいたく品市場の売上高は記録を更新した17年の勢いを引きつぎ、成長ペースは2年連続で20%に達したという。

 報告書を作成したベイン社のグローバルパートナーのブルーノ・ランヌ氏は「驚くべき」という言葉で中国の成長ペースを形容した。これほどの成長にはさまざまな要因があり、たとえば中国のぜいたく品販売にはECという欧州の他の市場にはないチャンネルがある。中国ではネットでぜいたく品を買う人が他国よりも明らかに多い。また消費が回帰し、中国政府が輸入関税を引き下げ、グレーマーケットに対する管理コントロールを強化し、大手ぜいたく品ブランドが中国と海外との価格差の調整を続けたなどの要因が絡み合って、ますます多くの中国人消費者が国内市場でぜいたく品を買うようになった。

 ベイン社の提供したデータによると、中国人消費者のぜいたく品消費のうち大陸部での消費が占める割合が15年は23%だったのが、18年は27%に上昇した。さらに25年には50%に達することが予想される。

 それではどのような人がぜいたく品を買うのだろうか。ランヌ氏は、「他国に比べ、中国のぜいたく品の消費者は平均年齢が低い。中国のミレニアル世代(22歳~28歳)がぜいたく品市場の発展を牽引しており、過去1年間の市場の伸びはほぼすべてこの世代に属する23~28歳の消費者によるものだった」と話す。

 驚くべき状況だが、中国ではこれが当たり前のことになっている。ここ数年ほど、消費財ブランドメーカーの多くが市場でのマーケティング戦略で若者を主なターゲットとしてきた。こうした流れの中、単価の高いぜいたく品ブランドも中国の若者を重視するようになった。中国の有名な大手ECプラットフォームに店舗を開設し、さらにはECプラットフォーム限定商品を打ち出し、中国で人気のネット有名人やオピニオンリーダーとコラボレーションして、雑誌の表紙やショーウィンドーのポスターに有名人を大勢登場させる。それも数カ月前から人気が出始めたばかりの新しい有名人たちだ。このような戦略をとる理由は、ますます低年齢化する顧客に合わせようとするからに他ならない。

(つづく)


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